食レポの御法度
グルメレポート界に於いて
「〝おいしい〟発言は御法度」
「〝おいしい〟をいかに別の言葉で表現するかが腕の見せ所」
などとテレビタレントが言っているのを耳にするが、私には最近、
「いくらおいしいって言ってなくても、もうそのセリフは聞き飽きた」
と思うグルメレポーターの発言がある。
それは、一口食べ終わったあと、
「ん~」
などと声を出したあと
「ご飯がほしくなりますね」
か
「お酒がほしくなりますね」
を言うものである。
塩辛いお取り寄せギフトとかを番組で食べたときなどにとても有効。
ABCテレビの『朝だ生です旅サラダ』とか言う番組なんかでタレントのK俣さんなんかがよく言っている。(と思う)
誰も文句は言えないし、これはもう簡単。
この二言があればだいたいのグルメに対応できるので私にも出来そうである。
ある意味〝おいしい〟というより簡単だが、なぜか「いい表現だなあ」と聞き手を騙せる言い回しであり、たちが悪いと判断。
運の良いことに、K俣さんをお呼びしてインタビューする機会に恵まれたので、ここで報告します。
K俣さんとの対談
――――――はじめまして、つりばんど岡村と申します。今日はグルメレポート界の革命児、K俣さんとお会いできて光栄です。
K俣「ダッシャーッ!!!!!!!!」
――――――相変わらずお元気そうですね!ではさっそくお話を伺っていきたいのですが、あの、ぶしつけな質問で恐縮なのですが、あなたはよくレポートの際に〝ご飯がほしくなりますね〟や〝お酒がほしくなりますね〟とかだいたい二通りでやりすごしているように思うのですがどうですか?
K俣「そんなことより、お茶が欲しくなりますね!」
――――――ああ、失礼いたしました。気が付きませんで(と、お茶を出す)
K俣「お茶うけも欲しくなりますね!」
――――――重ね重ね、失礼いたしました。(と、まんじゅうを出す)
K俣「このまんじゅうはうれしいなあ。小さいころお祖母ちゃんの家でよく食べてたんですよ。あの日に帰りたいなあ。タイムマシンが欲しくなりますね!」
――――――ああ、そうなんですね、K俣さんは小さいころどんな遊びをしていたんですか?
K俣「はないちもんめだねえ、あの子が欲しい♪って歌うところが好きだったなあ。本当に、あの子が欲しくなりますね!」
――――――(笑)そこのところが好きな感じ、なんとなくわかります。
K俣「でも、当時、自分は暗くてね、いつもひとりぼっちで。そんな時は。友達が欲しくなりますね!」
――――――はあ、なるほど。ではそろそろグルメレポートに於ける・・・・
K俣「うるさい!黙ってください!そんで大きくなって思春期にはいると、いやらしいことばかり考えるようになって、女が欲しくなりますね!」
――――――いや、今日はそういう話ではなくて・・
K俣「今いいところなんだよ!黙れ! ああああ、そうそう、結婚したら赤ちゃんが欲しくなりますね!で、子供が大きくなったらマイホームが欲しくなりますね!! 自動車も家電もあれもこれも欲しくなりますね!ご飯が欲しくなりますね!お酒も欲しくなりますね!」
(と瞳孔がひらっきっぱなしになり、口から泡がとめどなくあふれ出している)
K俣「この対談のギャラいくらなの!!お金が欲しくなりますね!」
――――――いや、そういう話は結構ですので、大丈夫ですか???どうかグルメレポートの・・・
K俣「そんなこと言ってたら、あなたが欲しくなりますね!」
と、いつものハーフパンツを脱ぎだしたので、私は無性にご飯あ欲しくなった。 (ワケガワカリマセン)
つりばんど 岡村
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