もくじ
ヌンチャクで実戦できるか?
もしもあなたが暴力沙汰に巻き込まれることがあったとして、相手がナイフを出してきたとしたら、これはもう危険である。
さっさと逃げた方がいい。
もしも相手がピストルなんて出した日には、もう土下座でもなんでもして許しを乞うしかない。
しかし、もしも相手がヌンチャクを出して来たらこれはもう
「ハハハハ、まったく驚かさないでよ」
「本気でケンカするのかと思ったじゃない」
と急に打ち解けることになるのである。
それほどヌンチャクはあくまでパフォーマンスであり、実際の武器にはなり得ないと思ていたのだが、この本に出会って、私は考えを改めなければならないのかもしれない。
その本とは、無形無限流創始者、ヌンチャクアーティスト宏樹 著、〝実戦ヌンチャクA to Z〟である。
奥付には、2011年12月10日、初版第一刷発行とあるので、そこまで昔の本でもない。
ヌンチャクアーティスト宏樹
※写真はヌンチャクアーティスト
ヌンチャクアーティスト宏樹とは、1970年生まれの日本人男性。
10歳の頃からヌンチャク修行に励み、25年後、独自の流派、その名も
〝ヌンチャク無形無限流〟
を創始。
翌2006年2月、北海道札幌に於いて
「NFAヌンチャク・ファイティング・アーツ」
なるヌンチャク道場を立ち上げる。
指導のかたわらヌンチャクアーティストとして、時にはタレント活動も行っているという、わかったんだかわからんのだかの人物。
唐突に「揺るぎない」
「揺るぎない」
という言葉を信条にしているんだか、気に入ってるんだか知らんが文章の途中でも唐突に
「揺るぎない」
と言いだすので、ちょっと頭が混乱する。
例えば、〝はじめに〟の最後の部分では
「本書を、今の私から10歳の私への30年越しの回答とするとともに、世界のヌンチャク愛好家の皆様、私を応援して下さる皆様、私の武道の恩師の皆様、私を育ててくれた両親、宏樹を見出してくださったメディアの皆様、そして心の師・ブルース・リーに捧げます。」
と語った直後
「揺るぎない」
と来る。
「え?」
ってなる。
また、あとがきでは
「2011年11月、我、此処に完成し、執念を晴らす。」
と何だか怖いことを言った直後、
「揺るぎない」
と、のたまうのである。
この人と、知り合いじゃなくてよかったーと安堵の思い。
宏樹とヌンチャクの出会い
本書による彼とヌンチャクとの出会いがすごい。
「1970年生まれの私にとって最初のヒーローは仮面ライダーです」
「憧れの仮面ライダーになりたい私は、親にねだって変身ベルトを買ってもらい、見よう見まねで覚えた仮面ライダーの変身ポーズをしたものです」
と語る。
そして、頭の中で怪人との対決を想定して戦い、最終的には高い所からジャンプして怪人に勝利するイメージトレーニングに励んだとのこと。
しかし彼に人生最初の挫折が襲う。
「毎日毎日、見えない怪人と戦い、連勝記録を重ねていましたが、いつの頃からか
〝自分は仮面ライダーにはなれない〟
〝なぜなら改造人間ではないからだ〟
と思い悩み始めました」
って、そんなことで思い悩むな!と思うが、まあ悩んだんだから仕方がない。
そんな悩みに打ちひしがれていたときに、父親からテレビの前に座る様にいわれ仕方なく見たのがブルース・リー。
そのヌンチャクさばきの凄まじさに悩みも一気に吹き飛び、心を奪われた回想する。
「テレビが終わると、この男になってやると決めました」
「私の将来は、ブルース・リーに決まりました」
って決まっちゃいないだろう別に!とツッコまずには居られないが、ツッコミをいれようとすると口癖のように
「揺るぎない」
と言い捨てるので困ったものである。
今後、私もなにか困ったことになったら
「揺るぎない」
と吐き捨ててその場を後にしてやろうかと思う。
(つづく)
つりばんど 岡村
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