【急に残高0!】住民税による口座差し押さえ体験記!③

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難事件を解決できるか!?

もうスーパー銭湯どころではない。
冒頭で書いたように財布の中身は130円で帰りのバス代さえない。

銀行の女性オペレーターが言うように明日までなど待ってはいられない。

「どこまで出来るか分らんが」

「とりあえず原因を自分で調べよう」

「難事件そうだし、自分で調べられるかどうか・・・」

「いや、何時間かかっても調べないといかん!」

と、スマホを取り出し、ググろうとするが果たして何て検索すればいいのか?

「まずはとっかかりとして、思いつくままに検索しよう」

と、検索窓に

〝急に 残高 0〟

と打ち込んで検索する。

 

と、一発でスマホ画面一杯に〝差し押さえ〟の文字。

〝差し押さえ〟
〝差し押さえ〟
〝差し押さえ〟

1に差し押さえ、2に差し押さえ、3、4が無くて、5に差し押さえ状態。

これが差し押さえじゃないなら、何が差し押さえかわからないほど。

愛を込めて花束を!

などと歌っている場合ではない。

 

差し押さえの原因は?

検索結果を読めば、差し押さえはだいたい保険料とか住民税とかでされるらしい。

踏み倒しの権化のような私は、これまで色々な借金を踏み倒してきたが、クレジットとかそういうので差し押さえにはならないらしい。

で、保険料というのは詳しくないのでよくわからなんが、社会保険とか国民保険のようなものであり、私は会社の給料から社会保険料は天引きされているのでそれではないだろう。

じゃあ、住民税しかない。

が、私はこの時からさかのぼること一年半前の2012年の4月から新潟に居を移し、給料から天引きされる形で新潟にきちんと住民税を収めているのである。

「何が差し押さえだこのやろう!」

「人の口座を勝手に差し押さえやがったのは、いったいどこのどいつじゃい!」

とわが身を振り返ってみれば、2012年の4月に新潟に居を移す前、第一次宿無しになった2002年の日韓ワールドカップの頃から、どこの市区町村にも住所を移さず、およそ住民税というものは、一切の支払いをせず、それこそ一銭も払っていなかったのである。

というか、当時なぜか住民税の請求も来なかったのである。

しかし、2006年の秋に第二次宿無しに陥ったものの、半月程度のネットカフェ難民生活を経て、2007年2月に無事に都内某区にアパートを借りてからも一切支払わず。

が、当時の石原都知事の時代に、石原都知事が

「払っている人に対して払ってない人がいては不公平でしょ」

「徹底的に取り立てる」

という意味のことを言って、本当に徹底的に住民税取り立てる体制になり、住所を移していない私の所にも住民税の請求がコンビニ払いの用紙でバンバンバンバン届くようになった。

しかし、それを受け取った私も当時は多重債務で支払う余裕はなく、

「こんなことぐらいで支払ってたまるか」

と思い一切支払わず、

「都知事はやっぱり、青島幸男が良かった」

「いじわる婆さんがよかった」

と思いながらやりすごし、2010年晩秋に東京を引き払う時には

「払わせられるものなら払わせてみろ」

「真っ赤な~バラを~お前の~唇~♪」

となぜかルパン三世気取りになり

「あばよ、石原のとっつぁぁぁん」

などと言い、数年後にこれが原因でスーパー銭湯の前で、財布の中身が130円で立ち往生する日がくるとは知る由もなく、

「俺は石原軍団に勝った!渡哲也や舘ひろしにも勝った!」

「西部警察に勝った!」

と、全くわけのわからんことを思っていたのだった。

(つづく)

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つりばんど 岡村

「健やかなるときも、病めるときもアホなことだけを書くことを誓いますか?」 はい、誓います。 1974年生まれ。愛知県出身、紆余曲折の末、新潟県在住。 詳細プロフィールはこちら

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