もくじ
彼氏、この忌まわしき者ども
この世の中で許せない者どもがいる。
それは〝彼氏〟である。
旦那は良い。
あくまで彼氏がダメである。
なぜ旦那はいいかと言うと、旦那ともなれば嫁のほうもそいつの現実をみることとなり、日に日には悪い所がめにつくようになり
「マクラが臭い」
などと言われ、疎んじられ相手の評価は堕ちていく一方だからである。
だがしかし、彼氏はそうではない。
彼女もいいところしかみようとせず、またいいところしかみせようとしない。
そんな彼女の恋心をカサに着て威張りたい放題のやりたい放題。
あるカップルの夕食風景
たわむれに彼女に飯などを作らせ、自分はテレビをつけながら、料理の出来上がりをスマホなどをいじりつつ待っていたりする。
数分後、机に料理が並ぶことになる。
彼氏は頭が悪いので、普段は先割れスプーンしか使えないくせに、見よう見まねで箸などを持つ。
なんとかかんとか箸で料理を突き刺すようにして食べる。
クッチャラクッチャラ
と音をド派手に鳴らして食べ
『ものを食べるときは、口は閉じないようにして、なるべく音を大きくさせたほうが美味しさを表現できるでしょ?』
『そんでもって口を閉じないのは、音をさせるめだけでなく、口の中でソシャクしている食べ物を相手に見せたほうが付き合いが深まるでしょ?』
などととんでもない腐れクチャラーのような、わけのわからんことを思っている。
スマホ飯
もちろんその間もスマホはいじりっぱなしである。
スマホのゲームをしているのである。
『俺の力で姫を助けねばならん!』
『妖精の力を借りなければいかん!』
などと、全くバカのようなことを思ってスマホゲームをやっておる。
『俺は勇者だ!彼女に飯もつくらせるのだ!』
とも思っている。
その時彼女は?
彼女も彼女で、悪い所が目に入らないもんだから
『この人の食べかた、ワイルドな食べ方で勇ましいわ』
と思い
「どう?」
と味の評価をたずねる。
たずねられた彼氏は食通のふりをして、
「なんかお酒が欲しくなるね」
などと、勝俣州和のようなことをのたまう。
彼女もいそいでビールを運んでくるが、彼氏はバカであり、酒といえばカルアミルクのことだと思っておるので
「これに牛乳入れるとお酒になるの?」
などと、
「なあにがお酒が欲しくなるだ!」
「てめえはマミーでも飲んでろ!」
と怒鳴ってやりたくなるようなことを抜かすのである。
(つづく)
つりばんど 岡村
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