【Hey Siri!機械に向かって話しかける危険性】恥ずかしいわ!について考える。

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機械に向かって話すということ

子供の頃にインターフォンに向かって話すのが苦手であった。
今でこそインターフォンは普及して私の住むような安アパートにさえついているが、当時は金持ちの大邸宅というような家にしかなかった。

そういう金持ちの友人の家に行ってインターフォンを押す必要が出てくると、まずボタンを押す前に

「あああ、えーと、あああ、あのー、〇〇くんいますか」

などと上ずりながらもリハーサルをしたもんである。

で、ボタンを押して、その家の母親などが応答に出るとリハーサルは何の意味もなく、結局は上がってしまって

「ああ、あのあのあの、ええと、ええと」

などとしどろもどろになり、その家の母親が不信感丸出しで

「どなたですか?」

などと言おうものなら、インターフォンを放置して大慌てで逃げ出すと言う不本意ながらピンポンダッシュをしてしまうことが多々あった。

これは別にその家の母親に緊張していたのではない。
インターフォンなどという機械に対してまるで直接人間にするように話しかけねばならんことに対して緊張していたのである。

あなただって、思い起こせば小さい頃、電話に出るのにも緊張していたでしょ?

親に

「電話の練習だ」

なんて言って出前の注文をさせられた経験のある人も多いはずである。

機械自体に話すということ

この様に、機械を通すとは言え、間接的にでも話す相手が人間であっても緊張するのであるが、最近は機械に向かって機械に話しかける場面が増えつつある。

例えばスマホに対して話しかける。
よくわからんが、誤ってスマホのなんかのボタンを押してしまったときに、

ポッ♪

というような音声が鳴り、ディスプレイに

『お話しください』

などと表示される。

なんだか急に緊張し、大慌てで電源ボタンなどを押しまくって話しかけることを避ける。

ああ、スマホごときに緊張してしまうダメなアタシ…、と若干落ち込むことになる。

というか、スマホに平気で

「音楽かけて!」

などと言ってるヤツの神経を疑うんだこっちはバーロー!

「Hey Siri!」

とか、言ってて恥ずかしくないんか!
なにがHey Siriだ、ばーか!

ペッパーくん増殖中

また、最近はあちこちに〝ペッパーくん〟などという人間型のロボットみたいな奴がおり、好奇心はあるので触ってみたりすると、突然、中性的な声で

「あれ? 目がキラキラしてますね。僕の瞳はどうかな?」

などという音声が鳴りだしビックリすることになる。

その上、このペッパーくんとやらは、何か話しかけてくれとでも言いたげな表情で私の顔を覗き込むようにしてくる。
で、なんだか急に緊張し、困ってしまって逃げ出すことになるのである。

もう二度とペッパーなんぞに触ったりするもんか、と思う。

fireTVstickに話しかける

私の家にはAmazonのfireTVstickという、WiFi環境下で、そいつをテレビのHDMI端子に挿せば、映画とか、Hulu、Netflix、AbemaTVなどのネットで提供されている動画サービスを、自宅のテレビで見ることができるようになるというものを購入した。

便利なのでいろんな作品を観ているが、リモコンがこんなんで

観たい映画を検索するときは、こんなんで

それをこのリモコンの十字キー部分で一文字一文字入力せねばならず、

 

予測変換機能があるとは言え、酒飲みながら観ている時には甚だ面倒。

 

で、このリモコンの画像の赤い部分↓

 

このマイクの図柄のボタンは、押しながら映画のタイトルなどを声に出していうとその作品を検出してくれるという優れもの。

優れものなので使わざるを得ない。

いよいよ私も機会に向かって話す必要が出てきてしまったのである。

機械に話しかける生活が始まってしまった

まあ、一人暮らしではあるし、誰も見ていないと思えば多少の羞恥心を我慢すればいい、と自分に言い聞かせて、連日リモコンに向かって

「ゴッドファーザー!」

とか

「肉体の門!」

などと言っているのである。

しかし、タイトルによっては

「男はつらいよ!」

とか

「おっぱいバレー!」

などと声に出すと異常に恥ずかしくなるものや

「それでもボクはやってない!」

とか

「私をスキーに連れてって!」

などと間違って誰かに聞かれたら病院に送り込まれそうな物もあるので注意が必要である。

機会に向かって話すということの危険性!

このように機械の進化が進み過ぎると注意が必要である。

こういうのが発展していって、fireTVstickでピンク映画なんかが観られるようになったりすると

「女忍者 潮吹き忍法帖!」

「若未亡人 うるむ肉壺!」

「淫乱人妻ドライバー 男を乗せて、乗せられて!」

「白衣快感 おっぴろげご奉仕!」

などと機械に向かってとんでもないことを話し出す危ない人間がどんどん増えていくのでご注意くださーい!

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つりばんど 岡村

「健やかなるときも、病めるときもアホなことだけを書くことを誓いますか?」 はい、誓います。 1974年生まれ。愛知県出身、紆余曲折の末、新潟県在住。 詳細プロフィールはこちら

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