もくじ
焦れば焦るほどおかしくなる人
東京にし住んでいたころ、帰り道にテイクアウトの出来る居酒屋が有った。
もつ煮が200円という破格なので、ちょくちょく買って帰っていたのだが、私以外に買っている人を見た事が無かった。
売上的に、このままではやばいと思ったのだろう、店のオジサンも色々工夫を凝らして客寄せに走り出した。
まずは店先に灰皿やベンチが置かれた。
その次は「ご自由にお取りください」と書かれたアメ玉が置かれ、ぬいぐるみが置かれ、探し猫の貼り紙が貼られ、アイデア募集のノートとペンが置かれ、招き猫が置かれ、
遂には
“よろしくネ”
と書かれた小さな看板をぶら下げられた犬が店頭に繋がれる様になった。
「来るところまで来たな」
と思っていたが、応援の意味も込めて立ち寄ったある日、店主のオジサンに
「いつもありがとう」
「なんか良いアイデアないかなあ?」
「つくねオマケするから頼むよ」
と血走った目で言われて
『なんで俺にそれを聞く?』
とは思ったが
「はあ」
「何か思い付いたら言います」
と答えた。
で、その日から行くのをやめてしまった。
本人が焦れば焦るほど、周りの者は逆に冷めていくものである。
恋愛で焦りすぎるひと
恋愛にしてもそうで、
「誰か紹介してくれねえか!?」
「お願いだから、誰でもいいから紹介して!」
「どんな人でもいい、生きていさえすればいい、頼む!」
などと焦って言えば言うほど、紹介する気持ちも萎え、紹介しないどころか、そいつとの縁を切ることになるのである。
かく言う私も
というか私も遂には毎日ブログに書くことがなくなってきて、
ねえ!誰かアイデアちょうだい!
お願いだから!
などと、焦りに焦っているのである。
つりばんど 岡村
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