最近増えた気がする
TVから、こっち目線でなんのかんのと話しかけてくるCMが嫌いである。
呼びかけてくるのは
檀れい
安めぐみ
沢尻エリカ
石田ゆり子
石原さとみ
桐谷美玲
などなど枚挙にいとまがない。
この手のCMを観ると
『バカにしてんのか!』
と思う。
彼女たちはだいたい
「仕事おつかれさま」
だの
「いつも大事にしてくれてありがとっ」
だの
「飲もっ」
などと馴れ馴れしく、男に媚びるようなことを言う。
毎回
『うるせえわ!』
と思う。
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問題は作り手の発想である

とはいえ、別に演じている人は悪くないのである。
彼女たちは頼まれた仕事を素直に遂行しているに過ぎない。
では、何に腹が立つかと言えば
「こうやっとけば、男心をくすぐって購買意欲をそそるでしょう?」
「淋しい男どもを手玉にとってやりましょう!」
と企画段階で言っている男どもの光景がありありと目に浮かぶのでそれに対して腹が立ち
『バカにしてんのか!』
と思うのである。
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話しかけられても問題のない例
こういうCM、別に今に始まったわけではない。
昔からある手法だと思う。
全編話しかけてくるCMは、それこそ10年くらい前からだろうが、CMは所々で昔から話しかけてくる。
風邪薬のパブロンのCMでは
「効いたよね?早めのパブロン」
のところだけ急に話しかけてくる。
それまでは風邪の諸症状に苦しむ母親を、けなげにも助けたいと思う娘が母親を労わったりする姿が映し出される。
すると突然、薬が水に溶けていく画像になり
「有効成分が風邪によく効いていきます!」
などと男性のナレーションが入る。
また急に、先ほどの母親と娘が、すっかり快復した様子で、急にこちらを見据え
「効いたよね?早めのパブロン」
と、効いたよね?って、言われてもねえと思うことになるのであるが、別に腹は立たない。
やはり、腹が立つのは最近増えつつある、男をターゲットにした癒し系の嫁さんCMである。
許せぬCMの制作者の考え
「ほらほら、あんたんちの嫁さんはこんなに美人じゃないでしょう?」
「優しい言葉もかけられなくなったでしょう?」
「どうせペットの残飯を食わされているのでしょう?」
という発想から
「このCMで夢をみさせてあげるから、この女優の笑顔に騙されて買いなさい」
「この商品を買わせてあげるから、一瞬だけでも癒されなさい」
と舐めきった態度で作られたCMであることに憤りを感じるのである。

しかしもっとも悪いのは
また、それに気づかずまんまと、このテのCMに胸を撃ち抜かれちゃってる野郎が嫌いである。
こういう野郎は
「こういう嫁さんがいたら旦那をダメにするなあ」
「でもダメにされたいわあ」
などと思い
「ああ、こうしてダメになっていくアタシ」
などと恍惚の表情で言うが、そんなひとは、CMを観る前から、とっくにダメになっているのである。