【明るい宿無し生活】とりあえずの完結編

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希望を捨てるな生きてる限り

 

希望があると人間は頑張れる。

スパ昭島で寝泊まりしながら、毎月貯金。

バイトをしながら空き時間にフリーペーパーの賃貸情報をみて勝手に間取りを想像したり、
家具の配置などを想像したり、職場の友人達に

 

「部屋を借りたら遊びに来てくれ」

 

などとわいわい騒ぎ、宿無しのくせして精神的に楽しんでいた。

 

健康ランド生活を二ヵ月続けたら、どーにかこーにか150,000円の金ができ、給料日に不動産屋に行くことにした。

 

楽しい不動産屋めぐり

 

とりあえず、なんとなく都心へ引っ越したい。

スパ昭島は好きだが、昭島は正直、私の求める東京ではない。

昭島市民よ、すまぬ。

 

しかし山手線圏内は家賃が高くて手が出ない。

 

とりあえず、どっちつかずの世田谷区、多摩地区と23区のはざま、千歳烏山に焦点を合わせる。

 

千歳烏山で入った不動産屋さんが悪かった。

あとで分かったが千歳烏山の不動産屋といえばピンとくる人もいると思うが、この店は、有名な電波系のイッっちゃってる方面の不動産屋さんであり、
当時、坊主頭であった私をみて店主のお爺さんが

 

「ほう、今時珍しい坊主頭・・・」

 

「君は〇〇〇か!」

 

などという

 

「違います」

 

と答えると

 

「なかなか見込みのある青年だ。ちょっと待っておれ」

 

と言って、奥から段ボール箱一杯に入ったアルバムやら新聞の切り抜きやらを持ってきて、
興味はないのだが、いろいろ日本のアンタッチャブルな部分を語って聞かされたりし、
最終的には、どういう訳だか、オウム真理教の新組織の入っているマンションを紹介され、内覧するか聞かれたが断って帰ってきた。

 

あのお爺さんは元気だろうか?

 

で、やや怖くなり

 

『やっぱり住み慣れた多摩地区だよなあ』

 

と、二十歳で上京した時と同じ街の、一番栄えているところの5.5畳のワンルームのユニットバスのマンションの、家賃が54,000円の、
建物は奇麗だが収納はへったくれもない、まさに足の踏み場もないほどの小さいマンションを、二度目の上京から八か月で、なんとかかんとか、どーにかこーにか、無事に借りることが出来たのである。

 

 

入居日

 

この物件はマンションの一階がトレーニングジムと大家さん一家の住居になっている変わった物件。

 

家具など買う金はなく、とりあえず無印良品で一番安いかけ布団だけ購入。

 

 

※当時、無印のかけ布団は、こういう袋に入っていました。

 

 

入居初日、着替えと洗面具の入った紙袋を持ち、無印のかけ布団を肩から引っさげてるという矢吹丈なみの荷物の少なさであったため、挨拶をした大家さんには、かなり怪しまれたことと思う。

 

 

部屋は閑散・雑然とし、敷き布団などは拾ってきたウレタンを使っておったし、借金もひどかったが、どうにかこうにか溺れかかりながらも陸地に辿り着くことが出来た。

『めでたしめでたし』

 

と言いたいところだったが、この入居から四年後、さきほどの大家さんから追い出され、再び宿無しとなるので人生は油断してはならないのだ。

 

 

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つりばんど 岡村

「健やかなるときも、病めるときもアホなことだけを書くことを誓いますか?」 はい、誓います。 1974年生まれ。愛知県出身、紆余曲折の末、新潟県在住。 詳細プロフィールはこちら

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