リアルなケンカのフリ画像が撮りたい!

Pocket

古今東西ケンカのフリ画像にはリアリティーがない。

演じる側に「ガチのケンカにみせてやる」といった気迫や気概といったものがないからだ。

そんなことではいかーん!

私、本気のケンカのフリ画像がみたい!ねえ、みたいの!

と思っているが誰もみせてくれない。

だから自分でやってみた!

ケンカのフリ画像とはコレ!

ケンカのフリ画像と聞いてもピンと来ない方もいらっしゃると思うので、まずはこちらをご覧いただきたい。

リアリテイーのない、最悪なケンカのフリ画像の例
武器を持って殴ったフリをしているのも多いです

ケンカのフリ画像とは、あたかもケンカの瞬間を偶然とらえてしまったかのように見せようとしている写真のことである。

ビートルズとモハメド・アリもやっている
首しめのフリの代名詞となった西川のりおによる首しめ

このようにあちこちにあふれているケンカのフリ画像は、パッとみ劇的瞬間をとらえた写真に見せてやろうという演じ手の意図とは裏腹に、まったくリアリティーがない。

もっと真剣にやれと言いたくなる。

が、ひとに言う前にまずは自分でやってみようと思ったのである。

かといってリアリティーを出すために出来上がった画像に加工や修正をするのは本来の目的に反するので、今回は、撮影、即、完成となるように一発撮りの方法を用いることにする。

リアルなケンカのフリ画像を撮ろう!
撮影、即、完成とするべくケンカのフリ画像を画像の加工・修正なしで撮影し、第三者に五段階評価で審査してもらう

 

リアルかどうかを自己評価だけで済まさないために、撮影したものを第三者に審査してもらうことにする。

 

撮影のために使った小道具紹介

本気でケンカのフリ画像を撮影するにあたり、以下の小道具を用いた。

ベビーパウダー、湾曲させたプラスチック製のバット、針金とグルーガンで作成した鼻血や血管、チーク、などなど。

審査員は、漫才コンビの「しろっぷ」
札幌で活躍中の漫才コンビ、しろっぷ。向かって左がボケのじゅんぺい、右がツッコミのひろし。

今回、審査に協力してくれるのは昔のバイト先の後輩、現在札幌を中心に活躍中の漫才コンビ「しろっぷ」である。面倒な先輩をもってしまった可哀想な漫才コンビとしておぼえておいていただきたい。

そんな二人に、冷徹な目で審査してもらいます。

審査中のしろっぷ

今回はわかりやすく作品ごとに星の数で五段階評価と寸評をつけてもらうことにする。

撮影したケンカのフリ画像を見てもらおう!

それではさっそく撮影してきた画像を、しろっぷの二人にみてもらいリアルなケンカ画像に見えるかどうか審査してもらおう。

まずはケンカのフリ画像の王道、『殴ったフリ部門』である。

※画像の下のピンクの文字の「 」内がしろっぷの評価です。

作品No.1

評価 :1/5。
手始めに疑似鼻血とバットで撮影。「寸止め感がでてしまっており、リアルさに欠ける」「躍動感がない」と、星ひとつの低評価だった。

躍動感を出すにはどうすればいいのかとお手本としてボクシングの画像をみると殴られる側から汗が飛び散っているものがあり、かなりの躍動を感じられた。

汗が飛び散っている本物の殴り合いの例

そこでこの飛び散る汗の効果を出すためキリフキで水を撒いて撮影したのがこちら。

作品No.2

評価 :1.5/5。
「キリフキの水はほとんど見えない」「よく見ると見えるが小雨にみえる」「小雨のなかで清原が後輩の野村を脅しているところに見える」とのことで、思ったような効果がえられず星ひとつ半評価であった。
作品No.3

評価 :4/5。
「煙が効果的で躍動感がある」「ボイラー室に忍び込んだデバガメを撃退した銭湯の人」「動機が浅い湯けむり殺人事件」とのことだが、星は四つを獲得。殴られて汗がとびちっているようには見えないが、写真に動きが加わったようだ。

作品No.4

評価 :4.5/5。
「中学生日記の封印回」「カッとなってデキの悪い教え子をやってしまった家庭教師」との評価ながら星四つ半の高評価。前作に引き続き煙は静止画に躍動感を出すには最適であるとわかった。

この煙の写真はどうやって撮っているのかというと以下のように自分でベビーパウダーを撒いています。

 

 

ベビーパウダーはこうして撒いています。

ここで「殴ったフリ部門」は終了である。意外にも小道具の中でベビーパウダーがもっとも効果的であるとわかった。

みなさんも撮影の際にはベビーパウダーの活用をぜひご活用ください。

完全な余談だが

まずはこのGIFをご覧いただきたい。殴る演技をしているのは今回の協力者の吉田君。

 

あくまで今回の企画は静止した状態でリアルに殴られているように見える画像を撮るのが目的であり、撮影協力者の吉田君にもその旨説明し、理解もしてくれているはずだが、彼ははじめから殴っているところのポーズだけすればいいものを、いちいち殴る前の動きからするのだ。

で、それを指摘するのも空気が悪くなるし放っておいたのだが、撮影のためこのような動きを何度もしていると、吉田君のことが少しムカついてしまった。

自分から協力してもらっといてなんだが。

 

撮影した首を絞めるフリの写真をみてもらおう!

さて、つづいてはもうひとつのケンカのフリ画像の代表格、『首をしめたフリ部門』についてみていこう。

首をしめるフリ画像とは、コレである。

首をしめるフリ画像の最悪の例

この部門では、真剣に首をしめているように見えるかどうかで審査をしてもらいます。

作品No.5

評価 :1.5/5。
「額の青スジが逆効果」「二重アゴ矯正のためのリンパマッサージに見える」との、ケンカのフリ画像の審査とは関係のうすい筆者の容姿への個人攻撃に近い評価が寄せられた。私のなかで審査員への不信感が募る結果となった。

つづいてはリアリティー追及のため、首しめシーンが満載の映画、「復讐するは我にあり」のビデオソフトのパッケージ画像からヒントを得ることにした。

「復讐するは我にあり」のイラスト。本物はおのおの検索しよう。

なんといっても、このパッケージは主演の緒形拳の目のクマが印象的で、今回の撮影に使わせてもらうことにした。

また小川真由美の手が緒形の腕を押さえているところと、顔が赤らんでいるところもまた使うことにする。これ首絞められて赤らんでるわけじゃないけどね。

作品No.6

評価 :3/5。
「目のクマのメイクがやりすぎだが、赤ら顔メイクは、顔がうっ血しているように見えて効果的」という高評価もあったが「芝居が臭すぎる」との辛口意見があり結果的には星三つの普通評価だった。
作品No.7

評価 :4/5。
「光量が不足しているが、逆にリアリティーがある」「カメラが無ければ通報されるレベル」とのことでこの作品はたまたまミスで照明が少なかっただけだが、あえて照明を少なくしての撮影も効果的だとわかった。
作品No.8

評価 :2/5。
「どこかの国の伝統芸能」「歌舞伎のルーツ」「諸説あります」というよくわからない寸評であったが、評価は低いのでつまりは酷評されたのだろう。

作品No.9

評価 :1/5。
「伊勢エビに寄生されかかっている人を助けているところ」「そういう民話」「間違ったツボを押された者の末路」などの寸評をいただいたが、星ひとつの低評価だった。
証明写真でも撮ってみる

次は場所をかえて、照明写真機での撮影にチャレンジしてみる。

作品No.10

評価 :1/5。
「履歴書写真撮影中に暴漢に襲われたひと」「背景を想像すると泣きそうになる」という評価があった一方、「首をしめる側がきちんとマスクをしている点に好感が持てる」と、まったくリアリティーを感じていない評価が寄せられ、結果は星ひとつ。

プリクラで撮ってみる

つづいてはプリクラで撮影した場合はどうなるのかやってみることにした。

作品No.11

評価 :1/5。
「誕生会の宴会芸で鼻からクラッカーを出した人」「来年からはもう呼ばれないひと」「中年オヤジがはしゃいでおり、ケンカとは別の意味で痛々しい」というひどい評価であった。

 

 

作品No.12

評価 :0.5/5。

ということで、評価の結果、『首をしめたフリ部門』においては赤いチークと、室内よりも夜間撮影が有効であるわかったので撮影の際は参考にしていただきたい。

まとめ

すべての評価を聞き終えてわかったことは、審査員による審査は、寸評とは名ばかりの筆者に対するただの悪口だったということである。

と、ここまで書き終えたところで、審査員の「しろっぷ」の宣材写真を改めてよく見ると、ツッコミのひろしがボケのじゅんぺいを殴るような仕草をしており、これも一種のケンカのフリ画像ということがわかったので最後に私がこの画像の審査をして記事を終えることにする。

作品No.13

評価 :0.5/5。
「ぜんぜん殴っているようにみえない」「楽しい雰囲気を見せているがただの悪党」「明るく朗らかな笑みのようだが唐突にススキノの夜を思い出して下卑た笑いがでた瞬間」「ヒヒオヤジらしく、笑い声はゲヒヒ」ということで最低の星半こ評価とする。
ざまあみろこの野郎。

Pocket

The following two tabs change content below.

つりばんど 岡村

「健やかなるときも、病めるときもアホなことだけを書くことを誓いますか?」 はい、誓います。 1974年生まれ。愛知県出身、紆余曲折の末、新潟県在住。 詳細プロフィールはこちら

最新記事 by つりばんど 岡村 (全て見る)

フォローしていただけるとブログ更新を見逃しません