【ペヤングソース焼きそばのCM】懐かしのCMと、四角い顔と柔道部のトラウマ

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ペヤングソース焼きそばのCMで解るジェネレーション

ペヤングソース焼きそばのCMと聞いて、どの出演者のCMを思い出すかでその人の世代がわかる。

さあ、あなたはペヤングソース焼きそばのCMと言えば誰を思い出しますか?

「ペヤング?」

「サンドウィッチマン?」

と答えた人は子供である。
だいたい、ペヤングヌードルのCMの話をしているのではない。

あくまでペヤングソース焼きそばの話をしているのである。

「マツコ・デラックス~」

と答えたあなたは現代っ子である。

「立川志の輔~!」

「座布団と幸せを運ぶ、山田隆夫~!」

と、答えたあなたは比較的若者である。

「名前は知らないけど、なんか四角い顔の人~」

「ペヤングの人~」

「柔道部~!」

と答えたら、残念ながらあなたは私同様中年である。

「桂小益~!」

「現、桂文楽~!」

「本名、武井 弘一~!」

「私、彼の文楽襲名は未だに認めてな~い!」

と答えたら、これはもう年がどうのこうのじゃなくて、ただの落語好きである。

ペヤング=四角い顔!

ということで、私的にはペヤングソース焼きそばのCMといえば断然、

「お!四角い顔」

「どうだい味は~?」

なのである。

で、しかも私はこのCMにやや恐怖を覚えたことがあるので、今回はそのCMを書き起こした上、どう恐怖を感じたかを書いていく。

ペヤングソース焼きそばのCMを書き起こす

〝やきそば〟と書かれたノレンがさがる屋台の前に、屋台の店主と思しき鉢巻き、ハッピ姿のおじさんが座っている。
屋台には、大量のペヤングカップ焼きそばが山積みにされている。

そこへランニング中の柔道部員4人が駆け寄ってくる。
先頭は、肥満した者で恐らく主将と思われる。

で、この主将と思われるデブが、中腰になり、満面の笑みで店主の眼前数センチの所に向かって唐突に

「おっ!四角い顔!」

と言って指を指す。

※「おっ!四角い顔!」と店主につめよる主将。

 

通常、このような無礼な若者には

「なあに抜かしやがんだこのどっこい野郎!」

「人の顔が四角かろうが丸かろうが放っといてもらいてえもんだコンチクショーめ」

と、どやし付けてやってもおかしくないのだが、この四角い顔の店主は

「はい、いらっしゃい!」

と、嬉々として答える。

と主将は突然、後続の部員三人に向き返り

「腹へったなあああ?」

と自らの腹をさすりながら尋ねる。

※主将による「腹減ったなあああ?」

 

尋ねられた部員たちは、元気よく

「オイッス!」

と声を揃えて答える。

続いて四角い顔の店主の顔が大写しになり

「どうだい味は?」

と部員たちに尋ねるが、独特のだみ声なので

「どーだいあじゃあ?」

に聞こえる。

※「どうだい味はあああ??」と、部員の反応が気になりながらも、味に関しては断固たる自信があるため、余裕も感じさせる店主の表情。

尋ねられた柔道部員たちは、それぞれ出来上がったペヤングソース焼きそばを手に持ち、横一列に並んでいる。
その上、割りばしでソバを持ち上げながら、全員揃って

「まろやか~」

と歌うように言いながら、腰をくねらせ踊るように上半身を左に傾ける。

                        「ま」

                          「ろ」

                          「や」

                         「かあああ」

 

「美味い」

でも

「不味い」

でもなく

「まろやか~」

と答えられた店主は、今時の食べタレの食レポのように

「おいしい!」

と答えず、

「まろやか」

などという、絶妙な褒め言葉を受けたことが嬉しい。

目がギラギラした表情になった四角い顔の店主の顔が大写しになり

「もうイッチョ行っくうううう??」

と柔道部員に尋ねる。

※「もういっちょ行っくうううう?」と口ではいいながらも、

「もう一杯欲しいんでしょ?」

「これナシじゃ生きられない身体になったんでしょ?」

と言わんばかりにギラついた目で二杯目の要否を確認する店主。

ハッキリ言って気持ちが悪い。

 

で、柔道部員達は横一列に並んだまま、持っていたやきそばは何処に行ったか無くなっており、急にカメラ目線で真剣な表情で、声を揃えて

「オイッス!」

と答え、ペヤングソース焼きそばがアップになり、店主の声で

「ペヤングソース焼きそば!」

と言ってCMは終わる。

どこがトラウマになったのか?

この時の、最後に店主から

「もういっちょ行っくうううう?」

と尋ねられて、

「オイッス」

と答えた時の主将の表情が、当時このCMを観ていた幼児のトラウマになったのだ。
もちろん私もその一人である。

どうトラウマかと言うと、この主将は、それまで優しそうに

「まろやか~」

とか言ってたのだが、

「もういっちょ行く?」

と尋ねられて、突然、打って変わっての真剣な顔になったところである。

では、その最後のオイッスを見ていこう。

主将に注目して欲しい。

※「オオオ」と言いながら感情の高ぶりが抑えられない表情。

※「オオ」と遂には昇天!頭の中が真っ白になった瞬間の表情。

※「イッッ」と言いながら無意識で凶器を手にしてしまった時の表情。

※「スーーーーッ」と言いながらことに及んでいる最中の表情。

※「ウウウウウウ」言いながらと、犯罪を犯してしまった後で若干の後悔を感じているような表情。

 

且つ、目はイッちゃっており、まるで

「たった今、人を殺めてまいりました」

といった表情は、

〝柔和だった人も、欲に駆られれば一瞬で感情が変化し、狂暴化する〟

ということを幼子の心に無理やり植え付けたのである。

で、我々は大人の汚い部分をまざまざと教えられた気分になり、トラウマとなっているのである。

などと適当に書いているが、実際のところ112回に及ぶディレクターのダメ出しに耐え続け、最後に渾身の演技で「オイッス!」と言ったこの表情でようやくOKが出たとかだったら申し訳ないが。

そんな訳ないか。

いくつになっても年上に見える人々

よく、甲子園で活躍する高校球児は、大人になっても年上に見える、なんてことを言うが、そんなのはせいぜい30歳ぐらいまで。

30をとうに過ぎた私にとっては、高校球児なんぞは単なる子供にしか見えんが、このCMの柔道部員たちは未だに年上に見える。

と言うのがこのCMを小さい頃に観ていた我々の共通認識だと思うがどうか?

どうかと言われても困るか?

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つりばんど 岡村

「健やかなるときも、病めるときもアホなことだけを書くことを誓いますか?」 はい、誓います。 1974年生まれ。愛知県出身、紆余曲折の末、新潟県在住。 詳細プロフィールはこちら

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