もくじ
笑点の林家といえば?
「笑点の林家といえばどの落語家か!?」
と、そこらのクイズ王とやらが問われたならば、すかさず
「林家三平!」
「奥さんは国分佐智子!」
「二人の出会いは水戸黄門!」
「演じた役はうっかり八兵衛役!」
「三平は当時、林家一平!」
と聞かれてもいないのにどんどんどんどん回答していくことになる。
また同じ質問を、そこらの女子高生に問えば、すかざす
「林家たい平~!」
「秩父出身~!」
「顔てっかてか~!」
「これ常識~!」
「24時間テレビのマラソンランナー経験者~!」
「ちなみに笑点の水色の着物の三遊亭小遊三は素人時代、1964年の東京オリンピックの聖火ランナ~!」
と答えるのである。
が、同じ質問を我々正式の昭和生まれの者にした場合は
「笑点で、林家だあ?」
「んなもんはチャンラ~ン!に決まっとるわ」
「林家チャンラ~ンだ」
「でなきゃ、林家チャーザー村」
「それでもなきゃ林家カバンには若干の余裕」
「つまりは、林家こん平師匠である」
と正しく正解を導き出すことが出来るのである。
と、いつものように前置きが長くなったが今回は、この林家こん平師匠についてである。
ああ見えて林家こん平はなかなかの人物
林家こん平は、新潟県刈羽郡千谷沢村(後の小国町、現:長岡市)大字千谷沢字千谷沢出身の落語家。
先代の林家三平の惣領弟子。
先述の〝林家たい平〟は弟子。
師匠である林家三平が54歳の若さで逝去されたのち、師匠三平の預かり弟子や直弟子を数多く育てたというなかなかの人物。
にも関わらずそんな素振りはテレビでは見せず、笑点の中では完全なバカキャラ。
何も知らない我々視聴者は、彼のことを、とにかく大声で人生を乗り切ってきた男、程度に認識していたのである。
その後、2004年に病気に倒れ笑点を勇退した。
笑点出演時、彼はこの新潟県千谷沢村大字千谷沢字千谷沢出身であることを
「大字チャーザー字チャーザー」
といい、なんだかわからんが観ているこっちも笑っていたのであるが、ここへ来て突然
「2017年にここ新潟に林家こん平事務所が出来てるらしい!」
の噂が入った。
これは林家こん平に会わねばならーん!
生でチャンラーンと言ってもらわねばならーん!
と、調べたところ自室から自転車で15分程度のところにあるその事務所へ、実際のところそんなに興味はなかったが、
「思いついてしまったものはしかたがあるまい」
という程度の理由で自転車を漕ぎ漕ぎ林家こん平事務所への潜入を試みたのである。
林家こん平事務所へ潜入する!
事務所の場所は、新潟市中央区西堀にある商店街の一角。
詳細住所は、新潟県新潟市中央区西堀通3番町258−37。
全国的に有名は、とんかつ太郎近く。
「こん平師匠に会ったらなんて挨拶しよう」
「お門違いも甚だしいが、泰葉の現在について聞いてみようか」
「でも意外に怖い人だったらどうしよう」
「シャレが通じない人だったら走って逃げよう」
と思っていたら、事務所に着いた。
というか、これ事務所か?
事務所というかビルの一階にある貸店舗のような感じである。
店構えのガラス張りの窓には
〝しょうてん会寄せ〟
なるポスター。
ドア左手にある二階へとつづく階段の下にある郵便受け付近に
〝笑みの処方箋、わらい亭〟
というモロ手作り張り紙。
一方、ドア右手には1・2・3ちゃら~ん体操とかいう、体操の振り付け及び歌詞がイラスト付きで書かれている。
ハッキリ言ってカオス。
「いよいよこん平師匠とご対面か」
と思ってドアに貼られたポスターから中を覗き込むが、人っ子一人いないご様子。
やっぱり、これ事務所じゃないよ。
林家こん平事務所というよりは?
つまりはここは林家こん平事務所ではなく、林家こん平事務所がプロデュースしているイベントスペースである。
で、このイベントスペースでは月に一回、こん平師匠がやってきて、〝しょうてん会寄席〟という、まさか笑点寄席とも名付けられんので、ギリギリセーフのネーミングのイベントをしている模様。
そのイベントの内容は、弟子の落語と、落語絵本読み聞かせ、1・2・3ちゃら~ん体操、こん平師匠による撮影会&握手会を催しているらしい。
で、この場所はイベントがやりたい人向けに、時間貸しもしているらしい。
なるほど、やはり簡単に、こん平師匠に会えなかった。
新潟には、私同様、ここへ行けばいつも林家こん平師匠がいると思っている方も多いと思うのでくれぐれも注意してもらいたい。
今度、私はしょうてん会寄席に、入場料を払って一度、参加してきますので、別途報告しま~す!
つりばんど 岡村
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