もくじ
さんまさんの笑いを揶揄した松ちゃん
1990年代まではテレビッ子だったので、その頃の記憶になるが、当時、たけし・タモリ・さんまの
「お笑いBIG3の世紀のゴルフマッチ」
という特番がシリーズで放送されており、当時高校生の私は、三人ともすきだったが番組の内容がただゴルフやったり、英語禁止とかでくだらんことをやっておったので
「つまらん」
「遊びを垂れ流しするな」
と一切観ていなかったのだが、不思議とこのシリーズは人気があり、1991年には、ダウンタウン・ウッチャンナンチャンの
「お笑いリトル4ゴルフマッチ」
とかいうパロディーが番組が放送された。
この番組はBIG3のそれとは違って、遊びではなく、あくまでバラエティー番組として成立していたので私は観たのである。
内容は、ほとんどゴルフ初心者の四人が、それぞれゴルフの自称名人に手ほどきを受け対決するというもので、そこでウッチャンは笑福亭鶴瓶さんに、ナンチャンは武田鉄矢さんに、松ちゃんは和田アキ子さんに、浜ちゃんは明石家さんまさんにそれぞれ指導を受けた。
コーチ陣はそれぞれ独特の指導を行ったのだが、中でもさんまさんは、浜ちゃんに対して
「ゴルフは真面目にやるな」
「あくまで笑いを取りに行け」
という指針のもと
「バンカーに入ったら〝いやんバンカー〟と必ず言え」
と、村上ショージばりのギャグを言うこと浜ちゃんに科し、試合中も浜ちゃんはそれを守り、自らの球がバンカーに入るたびに
「いやん、バンカー!」
と大声で言っていたのである。
が、松ちゃんは浜ちゃんのそんな姿を遠巻きに観て、カメラ目線で
「昔、あいつ、あんなヤツちゃうかったんですけどねえ~」
と嫌そうな顔で己が相方の体たらくぶりを嘆いたのである。
で、結果はやはり当時経験値が多かった浜ちゃんが優勝。
この番組は、この4人の試合の編集済みのVTRを、それぞれのコーチが観て、最後に感想を言っていくのである。
鶴瓶さんの感想は忘れてしまったが、例えば武田鉄矢さんは教え子のナンチャンに対し
「お前、ゴルフやるときなんにも考えてないだろ!」
と語ったり、和田アキ子さんは教え子である松ちゃんが優勝できなかったことに対し
「なめとんのか!」
と語ったりしておったが、優勝した浜ちゃんのコーチである明石家さんまさんは
「優勝はするなバカモノ」
などと語ったのち
「それから、松本がVTRの中で、浜田のことを〝あいつ昔あんなヤツちゃうかったんですけどねえ〟って言ってましたけども」
「私は、あんなヤツなんでしょうか?」
と言い、視聴者としては
『ああ、これ松ちゃん先輩を怒らせちゃったんじゃないの?』
とヒヤヒヤしたものである。
牽制しあう二人
さんまさんは、松ちゃんに対して意識している模様の発言が観られる。
例えば、「人志松本のすべらない話」に対して
「芸人がすべらない話をするのは当たり前のことであり、わざわざそれを冠して番組を作ること自体がおかしい」
と発言したことや、逆に松ちゃんから
「あの人はクラスの人気者タイプで自分の笑いとは違う」
などと発言したことで不仲説などもささやかれることになったそうである。
そもそも先輩・後輩である
ただ、私が思うには、そもそもこの二人はお笑い界のトップに君臨する、同じ事務所の直属の先輩・後輩であり、その後輩が先輩に気を遣うのは当然である。
ダウンダウンは「それまでの吉本の笑い」どころか、「特に漫才ブーム以降の笑い全て」を否定して世に出てきたパイオニアである。
そのため、ナインティナインのように、
「さんまさんを観て育ってきました」
「ぼくら、とんねるず世代なんで」
的に、先輩になついたり、媚びたりしないダウンタウンに対して可愛げを感じられず、お互いに絡みづらい所があるのだと思う。
笑いの違い=出身高校の違い説
ここからは勝手な解釈だが、というより、全編私の勝手な解釈なのだが、そもそもこの二人の笑いには、かなりの違いが有る。
それは、二人の出身高校にも表れている。
明石家さんまさんは、奈良商業高校という、商業高校出身である。
一方松本人志さんは、尼崎工業高校という工業高校出身である。
商業と言えば女である。
女の花園である。
ハッキリ言って羨ましい。
だが、工業高校といえば男である。
男のハキダメである。
ハッキリ言ってむさくるしい。
学生時代、女を笑わせてきた明石家さんまと、学生時代、男を笑わせてきた松本人志の笑いが同じであるはずがない。
※こんなにヒゲは濃くありません。
まとめ「二人が共演することによるメリットは、ほぼ無い!」ことを二人が一番知っている。
女を笑わせる笑い、男を笑わせる笑いには、別にどちらがいい悪いは無い。
貴賤もない。
ただ違いだあるだけである。
女性にキャーキャー言われる笑いと、男をガハハと言わせる笑いとが相まみえることはなく、その二人が一緒になって笑いを作っても、お互いの良さを消しあうことは有っても、高めあうことは無いということぐらい、お笑い界のトップに君臨し続けられる二人が理解していない訳がなく、不仲とかそんな低レベルなことではなく、笑いのことを真剣に考える二人だからこそ敢えて共演しないのである。
と、勝手に思っただけ。
つりばんど 岡村
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