【多重債務からの脱却】自分で過払い金返還訴訟を起こしてみたレポート②

引き続き、自分で過払い金返還訴訟を起こした当時の日記から。

2008年01月19日の日記。 タイトル「霞が関バラード」

多く払いすぎたサラ金への返済金を取り戻す訴訟を起こす為に、久々の休みを使い霞ヶ関へ行く。

「訴えを起こす上で必要な、相手側の登記簿謄本だの、いくら払いすぎたのかだのの書類を用意せよ!」

との事で、法務局へ行ったり相手側に資料請求に行ったりして1日がかりで疲れた。

思い起こせばついこの間まで

「裁判所ってどんな所だ?」

「やはり服装はスーツ・ネクタイ着用が義務付けられているのか?」

「ボディーチェック・持ち物検査は厳重なのか?」

等と思っていたが何度も通い色々わかって来たので報告する。

まず、服装規定=無し。
ボディーチェック=無し。
緊張感=有り。
喫煙所=有り。
食堂=有り(ラーメン280円)。
門前にガードマン=多数おり。
若手弁護士に見間違われガードマンに敬礼される事=無し。
コンビニ=有り。
明らかにヤクザ=おり。
トイレにウォシュレット=無し。
泣いてうずくまるおばさん=おり。

人生の縮図有り。
義理人情有り。
夜の闇=有り。
春の宴=無し。
日比谷公園=有り。
東京タワー=見え。
ベイブリッジ=見えず。
壁を殴る輩=おり。
アジ演説=有り。
はとバス=おり。
嘘=無し。
涙=有り。
笑い=無し。

解説

実際に裁判はまだ行われていないが、書類の提出に追われていたころの日記である。

書類といっても別に難しいものではなく、当時パソコンをもっていない私でも簡単に出来た。

どうしてもパソコンが必要なときはネットカフェでいろいろやっていたなあ。

ちなみにこの日記は、クロマニヨンズの「夢の島バラード」という曲の歌詞をモチーフに書いたものです。

ちなみに

私は名古屋市弁護士会というところが出していた「サラ金からお金を取り戻す方法」という本を1,000円くらいで買って、その本通りにやったらすべてうまくいきました。

この本を電車で読みながら「はじめに」の最後に

「さあ!サラ金からお金をとりもどしましょう!」

と書いてあるのを読んで、不覚にも電車内で落涙したことを思い出す。

(つづく)

【多重債務からの脱却】自分で過払い金返還訴訟を起こしてみたレポート①

過払い金返還訴訟

古い話で、私の記憶も曖昧なので、当時mixiに書いていた日記からの記事を掘り起こしていきます。

当時、自分のことを「ボク」などと書いているのが我ながら腹立たしいが、なるべく原文のまま載せることにします。

2007年12月18日の日記。 タイトル「一年前は宿無しでした。」

と、朝一番でメゲながら、昼から裁判所へ行ってきた。

で、何の裁判かと言うと、これが実は借金の裁判。

恥をさらすが、こう見えて私は、世に言う多重債務者なのです。

自慢にもなんにもいなりませんが、昨日や今日から多重債務に陥った訳ではなく、消費者金融とは、かれこれ10年以上前からの付き合いで、(しかも4社)初めは転職の間収入がなかったので、当面の生活費として借りた10万円からスタートで、数年で400万以上に膨れ上がり、給料日には4社に対して支払いに行くのもライフワークになっておりました。

で、払えど払えど、ただただ金利を払い続けるばかりで一向に元本が減らない。
毎月13万円も払っているのに。

過去の日記を遡ってもらえばわかるのだが、 お陰で半月の生活費が6000円だったり、家を追い出されてネットカフェ難民になったりと、いやいや、つらかった。
友達付き合いもままならず、人並みの生活もままならずだましだまし

「これも、まあ、面白いね」

と半分泣き笑い状態。

今年の2月に部屋を借りたけど、まともな家具も無く家具屋さんで、2万円のソファーを見て欲しくなったんだが、

「いや、生活の為に我慢しよう」

と決めて、いつもの様に消費者金融に金を13万払った時、

「でも、これっておかしいんじゃねえか?」

となんだか急にムカついてきた。

で、よく電車の中の広告で

「多重債務からの脱出!○○法律事務所」

みたいなのがあるでしょ?
ある人に助言を受けて、あれを、法律事務所の力を借りず、自分でやってみようと思った訳です。

そんで、調べてみるとただ借金を整理するだけかと思ったら、あの手の会社はグレーゾーン金利って言って、刑事罰は受けないけど、法律的にはやってはイケない金利で運営してて、その辺に異議を申し立てると、正当な金利(18%)で計算し直してくれて、払える範囲で支払いをしていけばいいって言う。
しかも費用は一社につき500円の収入印紙と、数千円分の切手。
以上!
それだけ。

「でも、高い金利を承知で金借りたんでしょ?」
「契約書交わしたんでしょ?」

などと言われそうだが、これは約定利息と言って、やっぱり法には触れている訳だから、契約書交わしてても 関係ない。
払わんでよし。

で、数回裁判所の調停委員の人が消費者金融に掛け合った所、消費者金融側からの回答は、4社揃って

「あ、もうこれ以上払わんでいいっすよ」

であった。

ぽかーん

ってなモンである。

今まで払ってきたのは何なの?

無知な方なら、ここで

「あーよかった」
「めでたし、めでたし」

なのかもしれないが、勉強して多少詳しくなったボクとしては、こんなモンでは許せない。

「あ、もうこれ以上払わんでいいっすよ」

とは、つまり

「実はかなり余分に支払ってもらっちゃってるんで、返せとか言われたら困るんで、もうこれで終わりにしましょうよ」

と言う事であり、きちんと手続きをすれば、余分に支払った分(過払いと言います)を取り戻せるのだ。

で、計算してみた結果、100万円強の過払い分がある事が分かったので、恨みを込めてオレは、新たに「不当金利過払い分返還訴訟」を起こす!

これはかなり痛快な裁判で、これまで取り立ててた側の消費者金融に対し、過払い分に、逆にこちらから金利(5%)を付けて逆に取り立ててやると言う裁判。
まあ、相手は29.9%っていう狂った金利を付けてたわけだからねえ。

消費者金融業者では、こうした過払い分が10兆円にのぼると言う。
いくら過払いがあっても

「あなた過払いですよ」

などとは決して教えてくれない。
数日支払いが遅れれば

「あのなあ、所詮はサラ金なんだよ!」
「目玉売れ!肝臓売れ!」

である。
無知な人を食い物にしている訳だ。

(なんかの教則本みたくなってきましたね)

さあ、金を返してもらって、人並みの生活をするぞ。

あきらめたソファーも買ってやる。
貯金もしてやる、親に仕送りもしてやる。
彼女も旅行に連れてってやる。
(彼女いねえだろ)

さあ、消費者金融よ、ボクの100万と、青春を返せ。

解説

つまりは、特定調停の裁判をして、その後、過払い金返還訴訟を起こすと決めた日記である。

(つづく)

【急に残高0!】住民税による口座差し押さえ体験記!⑩

分割納付の最終回終わる

で、迎えた2016年11月、2013年9月から三年二か月に及ぶ分納を払い終え、以下の様な嬉しい手紙が届いておしまいになった。

 

これ届いたとき、っていってもたかだか一年前だが、本当に部屋でひとりで

「やったぞーーーーーーー!!!!!!」

と叫んだのである。

さて、長々と書いてきたこの差し押さえ騒動。

何が書きたかったか?

それは、実際に差し押さえられてビビっている人へ、すばやく行動すれば口座の凍結は解除されるということと、差し押さえは生活の見直しになるということ、で、今回の私の都民税差し押さえ時代の都知事どもの不祥事の数々を書きたかったのである。

私の都民税差し押さえに絡む都知事ども

収めていなかった私が悪いのは重々承知の上ですが、払い終えたので書きたいことを書かせていただく。

猪瀬直樹 元都知事

任期:2012年(平成24年)12月18日~2013年(平成25年)12月24日。

私が差し押さえられた2013年9月段階での都知事。

徳洲会グループから5,000万円の資金提供という名の賄賂を受け取ったとして、2013年12月辞任。

私が差し押さえられた3か月後に辞任。
個人的には私を差し押さえたバチが当たったと思っている。

「猪瀬が貰った5,000万から俺の90万はらっとけ!」

とか当時は口癖のように言っていた。

猪瀬都知事、退職金1,100万円!

「猪瀬~!!!!!」

舛添要一 元都知事

2014年(平成26年)2月11日~2016年(平成28年)6月21日

政治資金をめぐる公私混同疑惑を発端として常識外れに高額な海外出張費、週末に公用車で神奈川県湯河原町の別荘に行き来していたこと、そして5月には自身の政治資金管理団体の支出が、舛添要一氏の個人的な家族旅行、飲食費、土産代、美術品の購入に使われていたことが、問題となり辞任。

私が分納期間中の都知事、個人的にはやはり私を苦しめたバチがあたったと思われる。

バチっていうより自業自得か。

「その公的資金から俺の90万払え!」

で、舛添元都知事、退職金2,200万円!

「舛添~!!!」

石原元都知事

1999年(平成11年)4月23日~2012年(平成24年)10月31日

「都民の税金未払いは、徹底的に取り立てる!」

と言ったオッサンである。

が、その裏で法外な値段の海外出張費、友人知人との料亭での豪遊を公的資金で行うなどの舛添チックなものとは別に豊洲問題などなど不祥事は書いていたらきりがない。

新銀行東京などという銀行を作ったが結果は、1,400億円の都民の血税をドブに捨てた形に。

「おい、その1,400億円のうちからひとつ、俺の90万というはした金を払ってくれないかね?」

石原都知事、退職金、一億5,000万円。

「石原~!!!!」

 

どいつもこいつもしらばっくれんじゃねえ!

東京都よ!

俺の様なこものを追いかけまわして口座凍結なんかしてないで、こいつらが不正に得た、使った血税分をきっちり払わせろ!

払えないんならこいつらの財産を差し押さえろ!

厄年は関係があるか?

差し押さえられた2013年、支払いを終えた2016年の三年間。

これが私の前厄、本厄、後厄の三年間の身に起きた出来事です。

【急に残高0!】住民税による口座差し押さえ体験記!⑨

一か月9万円で生活する方法

さて、それからと言えば、なんとかかんとかその月を12万円-3万円(仕送り分)=9万円で生活をやりくりし、もやしと、会社の仕出し弁当でなんとかやりきり、翌月の給料まで生き延びることが出来た。

出来たはいいが、これから三年以上も毎月2万円を分納しなければならん。
毎月振り込み用紙が届くので近くのコンビニで支払いする。
本当に毎月毎月、この振込用紙が届くと悔しくて悔しくて。

忌々しい気持ちで支払いにいっておった。

もやしとたまご

もう、とにかく、金銭的に生活がやばい時は、もやしよ、もやし!
あと、たまご!

 

信じるものは体力だけ

あと、

〝金の代わりに体力で済ませられるものは、体力で済ませる〟

という、この心がけが大切である。

それまでは、ちょっと疲れたらタクシー乗ったり、バスに乗ったりしておったが、基本は自転車!

灯油買いに行くのも自転車!

コンビニ弁当買うなら、遠くのスーパーまで行って割引された食材で自炊!

あとは無駄を省く!

タバコをやめる。

まあ、差し押さえから一年後に辞めたのだが。

何が無駄かってタバコほど無駄なものはないのである。
吸ってて別に高揚するでなし、表向きはイライラを解消するなんていってるが、実際は吸うことによってニコチンを体内に入れ、それが切れるとイライラするというシャブと同じ状態。
そんなもんは辞めるに限るのである。

休日のたびに行っておったスーパー銭湯も取りやめ!

家で半身浴すればよし!

あと、外で酒飲むのを辞める。

というか酒をやめればいいのだが、私の場合は半年で禁酒に失敗してしまった。

そして毎日、会社で食べるように弁当をつくるようになった。

という感じで、よく考えれば、それまでの収入のわりに贅沢をするというような乱れた生活を正してくれるような形になり健康面で言えば、生活は逆に向上していった。
怪我の功名とはこういうことを言うのだろう。

 

特別区民税の定期便

で、この分納で払っていると、半年に一度、都内某区から振込用紙とは別の手紙がくる。

内容は、次回からの支払予定と、

「毎月の支払金額をアップを検討して電話を寄こせ」

というものである。

曰く、

「分納といえども利息延滞金もあり、サッサと払った方がよかろう?」

だそうである。

で、その都度、〇〇区区民生活部納税課に電話をするのであるが、だいたい一年に一度、担当者がかわるということである。

その時わかったのは、女性より男性の方が融通が聞くと言うか、男性の場合は

「でも岡村さんも、新潟でも住民税払いながらですもんね。大変ですよねえ」

などと嬉しいことを言ってくれるとことである。

で、先述のように私が生活習慣を改めたため、分納中ではあったが少しづつ生活が楽になっていったこともあり、一年後には毎月22,000円、二年後には24,000づつ支払うことにしたのである。

(つづく)

【急に残高0!】住民税による口座差し押さえ体験記!⑦

〇〇区区民生活部納税課

自分が蒔いた種とは言え、我が銀行口座を凍結しやがったのは三年半前に引き払った東京の某区によるものであったと判明した。

ググった知識でもって、一円でも多く返してもらわなければならぬ。

まず、住民税滞納の時効は五年である。
で、私は以下の二点を武器にして、〇〇区区民生活部納税課に電話をして交渉することにした。

まず一点目は、私は三年半前から既にその土地にはおらず、三年前分からは支払いする謂れはないということ。

そして二点目は、三年前からは母親に毎月3万円のし送りをしており、私からの送金がなくなれば私だけでなく、母親も生活が立ち行かなくなる可能性が有るということ。

さあ、これを言葉巧みに泣き落としでもって交渉にあたれば、12万円どころか一旦口座の残金をすべて使えるように口座凍結を解除してくれるかもしれない。

と、深呼吸をして〇〇区区民生活部納税課に電話し、名前、住所を告げると私の担当者と名乗る女性に引き継がれた。

なるべく腹が減って腹が減ってたまらん、しかしながらそんなことには文句は言いません、あっしが悪いんでげす、と、実際はド二日酔いで食欲どころではなかったが、表面上はそういう悲壮感タップリの声をつくって

「あのう、なんとかしてもらえませんでしょうか?」

と言うと

「どうしてここまで放置しておったのか?」

と言う。

「三年半前に東京を引き払いまして、それからは青森やら札幌やらに長期の出張をしておりまして」

「あくまで出張だというんで、郵便局に転送届もださずで、住所も移してなかったんで気が付きませんでした」

〝おでーかんさま〟

〝なんとかしてくだせえ〟

という感じで答え、心証を悪くしないように言葉に注意しながら

「その口座以外に口座もないし、貯えもないし」

「このままでは生活が立ち行きません」

「必ずお支払いしますから、なんとか一旦口座の凍結を解除してください」

と、ググった結果でてきたキラーワードをかますと、しばし保留にされたのち

「それでは、一旦12万円だけ口座に残して口座の凍結を解除します」

「それ以上の残高は滞納分に充てます」

「それでも足りない分は毎月分割で支払うことにしましょう」

と言う。

 

 

ここを先途と

数分後には口座凍結は解除されるとのこと。

で、詳しく聞けば、滞納分は時効が過ぎていない2008年から2013年までキッチリ5年分だという。

『来た!』

と思う。

『ここでもう一押しだ!』

と思い

「でも、私は三年半前から既にそこに住んでいないので、東京を離れた2010年の末までしか支払う必要はないのではないでしょうか?」

と言うと

「だったら、2010年の末からどこか別の市町村に住民税を収めていたのですか?」

「だとすれば話もできますけど?」

という。

勿論、住民税など収めていなかったので、

「しかし毎月母親に仕送りをしておりまして」

と言うが、

「それはこっちは関係ないんで」

と言われ、ぐうの音もでなくなり、担当者と協議の上、毎月2万円づつ分納で、延滞利息は14.6%で、三年以上かけて、都合90万円也を支払うことになったのである。

最後に例え12万円だとしても一旦返してもらえることにお礼を言って電話を切り、この時、私は心の底から

「名実ともに、いよいよ年貢の納め時だな」

と思ったのである。

(つづく)

【急に残高0!】住民税による口座差し押さえ体験記!⑥

差し押さえ 分は返してもらえるか?

指なんかガタガタ震ているが必死に検索する。

出てくる結果は、だいたいがYahoo知恵袋などの相談形式のもので

「友人が住民税の支払が遅れて口座を差し押さえられました」

「生活が出来ないと言っています」

「どうしたらよいでしょう?」

というような、相談内容。

これに対する回答はだいたいが以下のパターンに分けられる。

①チャチャいれ一派

「〝友人が〟って本当はお前だろう!」

などと人が困っているときにどうでもいいチャチャを入れて特に回答しない奴ら。
ムカつく。

②役所の回し者一派

納税は国民の義務である、何処かから金借りて生活しろなどと抜かす奴ら。
本当のところどうか知らんが、役所の回し者とかが多いんじゃないかな、とか邪推する。

こういうヤツがまあ多い多い。
人が切羽詰まってるときに

「納税は国民の義務だ!」

とか、うるせえわ、と思った。

「切羽詰まるお前が悪い」

とか、はいはい、アッチ行けシッシッ!

③専門家と思われる一派。

「差し押さえられた金額は、どんな事情があっても返してもらうことはできません。」

「差し押さえ前に、最低3回は督促状が届いているはずで、差押え前には分かりやすく、最後通告と言う普段と違う色のハガキも届く」

「その上で、再三督促をしているにもかかわらず、何の連絡もよこさないと言うことは支払う意思がないとみられ、差押えさられます。」

「不服申し立てなどの方法がありますが、このケースは申し立てても却下されます。」

「なので、差し押さえられる前に、督促を受けている段階で正直に分納などの相談を区役所の担当者とすべきでしょう」

などと最もらしく書いてある。

これ、差し押さえれる前になんとかしようという注意喚起ではあるが、正確なものではないので、というより間違いなので、実際に差し押さえられた人は、まず安心して欲しい。

④差し押さえ経験者一派

経験談から確かな回答をしてくれる気持ちのいい連中。

「うちのバカの元夫が」とか、「過去に私も同じ目に遭いまして」とかいう書き出しで答えてくれている。

しかしこの手の書き込みは、まー少ない少ない。

まあ、差し押さえ経験者なんてそうそういるもんじゃないから仕方がないが。

あとでわかるのだが、これが本当にこの人達の言う通りだったのである。

 

給料を差し押さえられたのではなく、口座を凍結されたということ。

どこまでが本当かは知らないが、給料を全額差し押さえるのは違法だそうで、手取りの4分の1までしか許されていないそうである。
しかし、住民税を差し押さえが必要なほど滞納しているのは、手取りの4分の1程度の額であるはずがないため、住民税などの差し押さえの場合、給料の入っている口座から引き落としができないように口座を一時的に閉じる=凍結するらしい。

で、そのまま放置すると、その抑えた金を滞納している税金に充てられる。

で、滞納分に金を充当されてしまうと、お金は返ってこないのだそうだ。

そうならないようにするには、以下が大切である。

・まず、速攻で役所の該当部署に電話をする。滞納分に充当されたら大変!

・担当者に正直に、生活が出来ない旨を伝える。

・そうすれば、即日口座凍結を解除して12万円は返してくれる。

・で、次の給料日までその12万円で生活する。

・どうしても生活できねば友人・知人、サラ金などに借りるしかない。

12万円という金額は、もしかすると一人暮らし用で、家族のある人は額が違ったりするのかもしれないが。

私は確かに書き込みとおり12万円が帰ってきたのである。

というのが私の実体験からの回答であるので差し押さえられた人は参考にして欲しい。

 

(つづく)

【急に残高0!】住民税による口座差し押さえ体験記!⑤

とにかく一旦、震えて眠る

部屋に帰ってきたものの、口座が差し押さえられたのが、本当に住民税が原因かどうかも分からず、とにかく明日、銀行に電話するまで何をどうしたらいいかもわからない。

腹が減る。

全財産130円。

給料日まであと一か月。

元多重債務者で借金などできないし、したくない。
と言うか、一か月もの生活費を貸してくれる人もいないし、貸してくれても返す見込みがない。

そう考えるとガタガタ震えてくる。

何にもできない状態で、心配しているばかりでは体に毒である。

「それでは私は今、何をすべきか?」

「酒を飲むべきである」

と、食べ物も買い置きはないが、酒の買い置きは気絶できるほどあるので、4リットルのウィスキーのペットボトルから、それをコップにドブドブと注ぎ、一気に飲む。

が、ぜんぜん酔わんのでその後もストレートでガブガブと飲み、本当に気絶するかのように眠ったのである。

※写真は私の部屋に常にある、泣く子も黙るブラックニッカ4リットルペット。

いざ、銀行に電話!

翌朝、ど二日酔いの頭で9:00ジャストにキャッシュカードに記載されている電話番号の銀行へ電話をかける。

口座が急に残高0となり、昨日、ここに架け直すように言われたものであると告げる。

長い間保留にされた挙句

「担当部署をご案内しますので、そちらにおかけ直し下さい」

と言って、更に別の部署の電話番号を教えられたので、そちらに架け直す。

すると、その部署の担当者から

「〇〇区役所から口座凍結されました」

と説明され、

「これ以上のことは、銀行に聞かれてもわかりませんので、〇〇区区民生活納税課にお問い合わせください」

と言う。

これだけのことが、なんで昨日言えんか?

くだらん、と思って電話を切った。

差し押さえられた金は返してもらえるか?

さて、いよいよ急に口座の残高が0円になった原因がはっきりした。

はっきりしたはいいが、だからといって

「ああそうですか」

と言うわけにはいかない。

自慢じゃないが、他の口座に貯えなども一切ない。

区役所に電話しても解決するかどうかわからん。
焦って交渉を失敗してもいかん。

なんとか分割で支払うので、口座の凍結を一旦解除してくれないか色々と下調べせねばならん。

というか、口座の凍結ってなんだ?給料を差し押さえらたんではないのか?

と、スマホで

〝差し押さえ〟

について検索につぐ検索を開始したのである。

(つづく)

【急に残高0!】住民税による口座差し押さえ体験記!④

親に毎月仕送りするに至った経緯

そうこうして2010年の年末に東京のアパートを引き払い、長期出張で青森へ行ったのだが、新事業立ち上げであり、朝から深夜まで、本当に朝8:30から深夜2:00まで毎日のように働かされた。

もうこの仕事はキツくてキツくて。

どのくらいキツいかと言うと、当時の責任者が連続無断欠勤の末、バックレるというくらいキツい。

たまに休日はあるものの、雪であり、雪だらけであり、外にでるのも億劫である。

また外に出たとしても遊ぶところもなく金は使わない。
住まいは会社が借りたウィークリィーマンションである。

その上、出張費は出るわ家賃も光熱費もかからんわ。
食事は社食で激安のものを食べたりしており、金を使うといえば、当時吸っていたタバコと毎日の安焼酎代、近所の250円で入れる温泉代くらい。

そのため、この頃は給料が支給されるたびに

「また振り込まれてるよ」

「金が減らねーよ」

などと嬉しい悲鳴をあげておったのである。

その前に、とにかく休みたかったが。

そんでもって、口座にはどんどん金が増えていき2011年の3月にもなるとそれまでの人生で一番金があるようになった。

というかこの時に差し押さえてくれたら、まったく痛くも痒くもなく一気に支払えたのにと思う。

が、郵便局へ転送届もださず、出張なんで住所も移さぬで、まったく区民税の督促状なども届かず。

まあ、届いていても、例のルパン三世気取りで払わなかった気もするが。

で、運悪くというか、この時には差し押さえられず、本当はクレジットの支払も48万円滞納しているわ、過去4年分の区民税は一銭も払っていないわ、にもかかわらず

「金がうなってるぜ!」

と勘違いし、それまでの自分の人生を振り返り

「そーいえば、俺ほど親不孝もんもいねーなー」

などと柄にもなく反省。

昔からしてみたかった田舎で一人でくらす母親への仕送りをしようと思い立ち、母親に電話。

「これから毎月、3万円を振り込むから」

と伝えて口座番号を聞いた。

母親は

「お前、大丈夫なの?」

と心配していたが

「いや、俺も大人だからさ、そんなはした金なんともないわ」

「まあ、泥水飲んでも毎月の仕送りだけは欠かさないから安心してくれ」

と、毎月仕送りすることを約束したのである。

青森→札幌。ススキノに狂った私

その後、青森出張が終わり、続いて札幌に長期出張に行ったのだが、青森とは真逆ともいえる札幌は、金を使うことろが無いのでは無く、金を使うところしかない。

そんな訳で青森とのギャップにやられた私は、仕事終わりで連日連夜ススキノに通い詰め、まあ、ものの見事に貯えは半年ですっからかんになったのである。

 

そして、次に現在の新潟に出張ではなく、在籍することとなり、つつましく生活をしながらも、親には毎月仕送りを続け、2年半経過したときに、問題の差し押さえになったのである。

しつこいようだが、大の大人の全財産が130円である。

仕送りどころか、今から入ろうとしていたスーパー銭湯どころか、帰りのバス代さえない。

ススキノが懐かしい。

まあ、さきほどの行員の言うように、明日、銀行に改めて電話をかけなおそうと思い、トボトボとアパートに向かって歩き出したのである。

部屋につくまで二時間ほどかかったが。

(つづく)

【急に残高0!】住民税による口座差し押さえ体験記!③

難事件を解決できるか!?

もうスーパー銭湯どころではない。
冒頭で書いたように財布の中身は130円で帰りのバス代さえない。

銀行の女性オペレーターが言うように明日までなど待ってはいられない。

「どこまで出来るか分らんが」

「とりあえず原因を自分で調べよう」

「難事件そうだし、自分で調べられるかどうか・・・」

「いや、何時間かかっても調べないといかん!」

と、スマホを取り出し、ググろうとするが果たして何て検索すればいいのか?

「まずはとっかかりとして、思いつくままに検索しよう」

と、検索窓に

〝急に 残高 0〟

と打ち込んで検索する。

 

と、一発でスマホ画面一杯に〝差し押さえ〟の文字。

〝差し押さえ〟
〝差し押さえ〟
〝差し押さえ〟

1に差し押さえ、2に差し押さえ、3、4が無くて、5に差し押さえ状態。

これが差し押さえじゃないなら、何が差し押さえかわからないほど。

愛を込めて花束を!

などと歌っている場合ではない。

 

差し押さえの原因は?

検索結果を読めば、差し押さえはだいたい保険料とか住民税とかでされるらしい。

踏み倒しの権化のような私は、これまで色々な借金を踏み倒してきたが、クレジットとかそういうので差し押さえにはならないらしい。

で、保険料というのは詳しくないのでよくわからなんが、社会保険とか国民保険のようなものであり、私は会社の給料から社会保険料は天引きされているのでそれではないだろう。

じゃあ、住民税しかない。

が、私はこの時からさかのぼること一年半前の2012年の4月から新潟に居を移し、給料から天引きされる形で新潟にきちんと住民税を収めているのである。

「何が差し押さえだこのやろう!」

「人の口座を勝手に差し押さえやがったのは、いったいどこのどいつじゃい!」

とわが身を振り返ってみれば、2012年の4月に新潟に居を移す前、第一次宿無しになった2002年の日韓ワールドカップの頃から、どこの市区町村にも住所を移さず、およそ住民税というものは、一切の支払いをせず、それこそ一銭も払っていなかったのである。

というか、当時なぜか住民税の請求も来なかったのである。

しかし、2006年の秋に第二次宿無しに陥ったものの、半月程度のネットカフェ難民生活を経て、2007年2月に無事に都内某区にアパートを借りてからも一切支払わず。

が、当時の石原都知事の時代に、石原都知事が

「払っている人に対して払ってない人がいては不公平でしょ」

「徹底的に取り立てる」

という意味のことを言って、本当に徹底的に住民税取り立てる体制になり、住所を移していない私の所にも住民税の請求がコンビニ払いの用紙でバンバンバンバン届くようになった。

しかし、それを受け取った私も当時は多重債務で支払う余裕はなく、

「こんなことぐらいで支払ってたまるか」

と思い一切支払わず、

「都知事はやっぱり、青島幸男が良かった」

「いじわる婆さんがよかった」

と思いながらやりすごし、2010年晩秋に東京を引き払う時には

「払わせられるものなら払わせてみろ」

「真っ赤な~バラを~お前の~唇~♪」

となぜかルパン三世気取りになり

「あばよ、石原のとっつぁぁぁん」

などと言い、数年後にこれが原因でスーパー銭湯の前で、財布の中身が130円で立ち往生する日がくるとは知る由もなく、

「俺は石原軍団に勝った!渡哲也や舘ひろしにも勝った!」

「西部警察に勝った!」

と、全くわけのわからんことを思っていたのだった。

(つづく)

【急に残高0!】住民税による口座差し押さえ体験記②

頭の中が真っ白になる

数分間、キャッシュコーナーの前をあてもなくグルグルと歩き回る。
頭の中は真っ白である。
こういう時、人間は希望にすがりたくなるもので

「もしかして会計の都合で給料日が祝日明けである明日、9月の17日に後ろ倒しになったのか?」

「そうならそうと会社もちゃんとお知らせしてくれよー」

「まったくモウ」

と念のために会社に電話をする。

呼び出し音を聞きながら

『ちゃんと事前に教えてくれないと困るって怒ってやるからな』

と思っていると会社の知り合いの中年男性が電話に出た。

「あのー、今月の給料って、祝日明けに振り込まれるんですよね?」

と言うと

「はあ?もう振り込まれたでしょ」

と答える。

何をたわけたことを抜かしやがんだ、このバカ野郎、ちゃんと確認しやがれと思い

「いや、こっちは確認したところ、まだ振り込まれてないんでね」

と言うと

「俺は金曜に振り込まれてたよ」

とあくまで言い張る。

「いや、でも」

と言いかけると

「ちょっと待って」

と言って保留にされた。

しばらく待つと保留が解除され

「他の人にも聞いてみたけど、やっぱりみんな振り込まれてるって」

と言う。

意味が分からん。

俺だけ会社に嫌がらせされているのか?

大人の社会にもいじめは有るというのは本当だったのだな、と一瞬思うがそんなはずはなく

「まあ、わかりました」

と言って電話を切る。

何かが起こっている。

 

銀行側の都合か?

だいたい、残高がキッチリ0円というのが理解出来ない。

いくら給料日前だからって、数百円は残っているはずである。

キャッシュカードで引き出している以上、きっちり0円になるように引き出せるわけがない。

「ああそうか、キャッシュカードかATMの故障だ!」

「何か銀行側の都合だ」

「ほら、祝日で使えないとか、なんだよ人を驚かすんじゃねえよ」

「心臓に悪いわ」

と再びキャッシュコーナーに入り、確認をとるため備え付けのインターフォンを持ち上げる。

 

呼び出し音が鳴ったあと、担当の女性オペレーターが出た。

「あの~、残高が0円になってるんですが、何かの故障ですよね?」

と尋ねると、私のカード番号や個人情報を聞かれたので素直に答える。

「少々お待ちください」

と言われて、保留音が流れる。

のんきな曲が流れつづける。

すると、曲が終わる。

で、また初めからのんきな曲が流れる。

「結構待たされるな」

「でもぜんぜん構わん。もっとどんどん調べてくれ」

「機械の故障なんて滅多にないんだろうから焦ってるだろうな」

「さて、サウナに入って、夜は寿司か焼肉か、どっちにすべきか」

などと思っていたら保留が解除され、さきほどの女性オペレーターで出る。

「大変お待たせいたしました」

はは、いいってことよ、と思いながら

「はい」

と答えると

「現在、岡村様の口座からはお引き落としが出来なくなっております」

と言う。

『はいはいはいはい、それはもう、それはもう、十分すぎるほどわかっておりますが』

と思い、

「そうです。で、原因は?」

と答えると

「ですから現在、岡村様の口座からはお引き落としが出来なくなっております」

「ですからって、ですからそれはわかっているんですが、原因がわからなくて」

と、ですからをですからで返すが、あくまで女性オペレーターは

「現在、岡村様の口座からはお引き落としが出来なくなっております」

と言う。

『言いたいことはそれだけ』

『あとは電話を切るだけ』

とでもいいたそうな口調である。

と、電話を切られちゃたまらんので、ストレートに

「原因はなんですか?」

と尋ねると

「お答えしかねます」

と言う。

お答えしかねるということは、お答えをしっているが、し兼ねると言うことである。

し兼ねると言っている物をたずねたところで教えてはくれないルールなんだろうから原因を聞くのは諦めるとして

「じゃあ、私の場合がどうこうじゃなくて、一般的にこういうケースではどういうことが考えられますか?」

と聞くと、

「一般的にもお答えしかねます」

と言う。

「じゃあ、こういう時、どこに相談すればいいんですかね?」

と聞くと

「本日は祝日なので窓口がやっておりませんが、明日9:00から17:00に改めてキャッシュカードに記載されている電話番号にお問い合わせください」

と言う。

はじめから、そういえばいいのに、まったく、と思ってインターフォンを置いた。

しつこいようだが、この時、私の財布の中身は130円である。

(つづく)