リアルなケンカのフリ画像が撮りたい!

古今東西ケンカのフリ画像にはリアリティーがない。

演じる側に「ガチのケンカにみせてやる」といった気迫や気概といったものがないからだ。

そんなことではいかーん!

私、本気のケンカのフリ画像がみたい!ねえ、みたいの!

と思っているが誰もみせてくれない。

だから自分でやってみた!

ケンカのフリ画像とはコレ!

ケンカのフリ画像と聞いてもピンと来ない方もいらっしゃると思うので、まずはこちらをご覧いただきたい。

リアリテイーのない、最悪なケンカのフリ画像の例
武器を持って殴ったフリをしているのも多いです

ケンカのフリ画像とは、あたかもケンカの瞬間を偶然とらえてしまったかのように見せようとしている写真のことである。

ビートルズとモハメド・アリもやっている
首しめのフリの代名詞となった西川のりおによる首しめ

このようにあちこちにあふれているケンカのフリ画像は、パッとみ劇的瞬間をとらえた写真に見せてやろうという演じ手の意図とは裏腹に、まったくリアリティーがない。

もっと真剣にやれと言いたくなる。

が、ひとに言う前にまずは自分でやってみようと思ったのである。

かといってリアリティーを出すために出来上がった画像に加工や修正をするのは本来の目的に反するので、今回は、撮影、即、完成となるように一発撮りの方法を用いることにする。

リアルなケンカのフリ画像を撮ろう!
撮影、即、完成とするべくケンカのフリ画像を画像の加工・修正なしで撮影し、第三者に五段階評価で審査してもらう

 

リアルかどうかを自己評価だけで済まさないために、撮影したものを第三者に審査してもらうことにする。

 

撮影のために使った小道具紹介

本気でケンカのフリ画像を撮影するにあたり、以下の小道具を用いた。

ベビーパウダー、湾曲させたプラスチック製のバット、針金とグルーガンで作成した鼻血や血管、チーク、などなど。

審査員は、漫才コンビの「しろっぷ」
札幌で活躍中の漫才コンビ、しろっぷ。向かって左がボケのじゅんぺい、右がツッコミのひろし。

今回、審査に協力してくれるのは昔のバイト先の後輩、現在札幌を中心に活躍中の漫才コンビ「しろっぷ」である。面倒な先輩をもってしまった可哀想な漫才コンビとしておぼえておいていただきたい。

そんな二人に、冷徹な目で審査してもらいます。

審査中のしろっぷ

今回はわかりやすく作品ごとに星の数で五段階評価と寸評をつけてもらうことにする。

撮影したケンカのフリ画像を見てもらおう!

それではさっそく撮影してきた画像を、しろっぷの二人にみてもらいリアルなケンカ画像に見えるかどうか審査してもらおう。

まずはケンカのフリ画像の王道、『殴ったフリ部門』である。

※画像の下のピンクの文字の「 」内がしろっぷの評価です。

作品No.1
手始めに疑似鼻血とバットで撮影。「寸止め感がでてしまっており、リアルさに欠ける」「躍動感がない」と、星ひとつの低評価だった。

躍動感を出すにはどうすればいいのかとお手本としてボクシングの画像をみると殴られる側から汗が飛び散っているものがあり、かなりの躍動を感じられた。

汗が飛び散っている本物の殴り合いの例

そこでこの飛び散る汗の効果を出すためキリフキで水を撒いて撮影したのがこちら。

作品No.2
「キリフキの水はほとんど見えない」「よく見ると見えるが小雨にみえる」「小雨のなかで清原が後輩の野村を脅しているところに見える」とのことで、思ったような効果がえられず星ひとつ半評価であった。
作品No.3
「煙が効果的で躍動感がある」「ボイラー室に忍び込んだデバガメを撃退した銭湯の人」「動機が浅い湯けむり殺人事件」とのことだが、星は四つを獲得。殴られて汗がとびちっているようには見えないが、写真に動きが加わったようだ。

作品No.4
「中学生日記の封印回」「カッとなってデキの悪い教え子をやってしまった家庭教師」との評価ながら星四つ半の高評価。前作に引き続き煙は静止画に躍動感を出すには最適であるとわかった。

この煙の写真はどうやって撮っているのかというと以下のように自分でベビーパウダーを撒いています。

 

 

ベビーパウダーはこうして撒いています。

ここで「殴ったフリ部門」は終了である。意外にも小道具の中でベビーパウダーがもっとも効果的であるとわかった。

みなさんも撮影の際にはベビーパウダーの活用をぜひご活用ください。

完全な余談だが

まずはこのGIFをご覧いただきたい。殴る演技をしているのは今回の協力者の吉田君。

 

あくまで今回の企画は静止した状態でリアルに殴られているように見える画像を撮るのが目的であり、撮影協力者の吉田君にもその旨説明し、理解もしてくれているはずだが、彼ははじめから殴っているところのポーズだけすればいいものを、いちいち殴る前の動きからするのだ。

で、それを指摘するのも空気が悪くなるし放っておいたのだが、撮影のためこのような動きを何度もしていると、吉田君のことが少しムカついてしまった。

自分から協力してもらっといてなんだが。

 

撮影した首を絞めるフリの写真をみてもらおう!

さて、つづいてはもうひとつのケンカのフリ画像の代表格、『首をしめたフリ部門』についてみていこう。

首をしめるフリ画像とは、コレである。

首をしめるフリ画像の最悪の例

この部門では、真剣に首をしめているように見えるかどうかで審査をしてもらいます。

作品No.5
「額の青スジが逆効果」「二重アゴ矯正のためのリンパマッサージに見える」との、ケンカのフリ画像の審査とは関係のうすい筆者の容姿への個人攻撃に近い評価が寄せられた。私のなかで審査員への不信感が募る結果となった。

つづいてはリアリティー追及のため、首しめシーンが満載の映画、「復讐するは我にあり」のビデオソフトのパッケージ画像からヒントを得ることにした。

「復讐するは我にあり」のイラスト。本物はおのおの検索しよう。

なんといっても、このパッケージは主演の緒形拳の目のクマが印象的で、今回の撮影に使わせてもらうことにした。

また小川真由美の手が緒形の腕を押さえているところと、顔が赤らんでいるところもまた使うことにする。これ首絞められて赤らんでるわけじゃないけどね。

作品No.6
「目のクマのメイクがやりすぎだが、赤ら顔メイクは、顔がうっ血しているように見えて効果的」という高評価もあったが「芝居が臭すぎる」との辛口意見があり結果的には星三つの普通評価だった。
作品No.7
「光量が不足しているが、逆にリアリティーがある」「カメラが無ければ通報されるレベル」とのことでこの作品はたまたまミスで照明が少なかっただけだが、あえて照明を少なくしての撮影も効果的だとわかった。
作品No.8
「どこかの国の伝統芸能」「歌舞伎のルーツ」「諸説あります」というよくわからない寸評であったが、評価は低いのでつまりは酷評されたのだろう。

作品No.9
「伊勢エビに寄生されかかっている人を助けているところ」「そういう民話」「間違ったツボを押された者の末路」などの寸評をいただいたが、星ひとつの低評価だった。
証明写真でも撮ってみる

次は場所をかえて、照明写真機での撮影にチャレンジしてみる。

作品No.10
「履歴書写真撮影中に暴漢に襲われたひと」「背景を想像すると泣きそうになる」という評価があった一方、「首をしめる側がきちんとマスクをしている点に好感が持てる」と、まったくリアリティーを感じていない評価が寄せられ、結果は星ひとつ。

プリクラで撮ってみる

つづいてはプリクラで撮影した場合はどうなるのかやってみることにした。

作品No.11
「誕生会の宴会芸で鼻からクラッカーを出した人」「来年からはもう呼ばれないひと」「中年オヤジがはしゃいでおり、ケンカとは別の意味で痛々しい」というひどい評価であった。

 

 

作品No.12

ということで、評価の結果、『首をしめたフリ部門』においては赤いチークと、室内よりも夜間撮影が有効であるわかったので撮影の際は参考にしていただきたい。

まとめ

すべての評価を聞き終えてわかったことは、審査員による審査は、寸評とは名ばかりの筆者に対するただの悪口だったということである。

と、ここまで書き終えたところで、審査員の「しろっぷ」の宣材写真を改めてよく見ると、ツッコミのひろしがボケのじゅんぺいを殴るような仕草をしており、これも一種のケンカのフリ画像ということがわかったので最後に私がこの画像の審査をして記事を終えることにする。

作品No.13
「ぜんぜん殴っているようにみえない」「楽しい雰囲気を見せているがただの悪党」「明るく朗らかな笑みのようだが唐突にススキノの夜を思い出して下卑た笑いがでた瞬間」「ヒヒオヤジらしく、笑い声はゲヒヒ」ということで最低の星半こ評価とする。
ざまあみろこの野郎。

そろそろ非接触体温計のマナーを決めよう!

時節柄、あちこちで非接触体温計で検温される機会が増えた。

アレで測定されているときは、どういう表情でいればいいのか分からないから苦手だ。

これは「こうこうこういう流れでやっていこう」という検温のマナーが決まっていないのが原因であるに違いない。

だから誰かにマナーを決めて欲しかったが、誰も決めてくれそうにないので勝手に決めることにした。

マナーを決めて、プロに判定してもらおう!

今回の企画は、自分たちで正しい検温のマナーを考えながら撮影。それをその道のプロに判定してもらうかたちをとることにした。

検温マナーの作りかた

手順①検温される側の心理は「卑屈」

人は非接触体温計の前で無力になる

まず、マナー作りの第一歩として検温される側の心理を考えよう。

検温される側は、なんとなく下を向くことが多い。それはピストルのような形の体温計を眉間のあたりに突き付けられているからである。

そのためだんだんと「俺みたいなもんがすいやせん」「お縄をちょうだいいたしやす」と卑屈になっていくのである。

 

手順②検温する側の心理は「居丈高」

検温する側の心象風景

検温する側は、検温される側が卑屈になるのと逆で、尊大な気持ちになっている。

というのも検温する側は、店なり施設なりに入場を許すか否かの決定権をもっており、立場は江戸時代の関所の番人に似ているからである。

そのうえピストル状のものを他人の額に向けているうちに、相手に対して「頭(ズ)が高いわ」などと心のなかでどんどん居丈高になっていくのである。

手順③ 悪い検温マナー例をあげていく

それでは①②を踏まえたうえで検温する側、される側の悪い例を列挙していこう。そしてそれらを省いていくことで正しいマナーを導き出すという寸法である。

①腕組みをして検温される

卑屈な気持ちを払拭しようと腕を組むのは相手に威圧感を与えるのでNG。




②相手より高い位置にいようとする

アゴをしゃくり相手より大きく見せて威嚇するのはNG。




③ポケットに手を突っ込んで検温される




④検温する側もポケットに手を突っ込む




⑤検温されながら相手をにらむ




⑥検温する側もにらみ返す




⑦スマホゲームをしながら検温される




⑧検温する側もスマホゲームをする




⑨測定結果を見せない




⑩体温計をおでこから迎えにいく

口からビールジョッキを迎えにいくようなあさましい行動なのでNG。




⑪体温計を持ちたがる

イベントなどでMCから向けられたマイクに手を添えてしまうような行動なのでNG。




⑫ビビりすぎる




⑬迷い体温計




⑭寄せ体温計




⑮奪い合う




⑯刑事物語に憧れすぎ




正しいマナーが決まりました!

以上を踏まえまして、正しいマナーが導き出されました。

それではご覧ください。これが私どもの考えた正しい検温マナーです。

悪い例を削って導き出した正しい検温マナー

  • 横柄に思われぬよう測る側はやや小走りに近寄る。
  • そして相手よりやや低くかまえ、両手で体温計をいたわるように持つ。
  • 相手に敵対心がないことをわからせるために双方アルカイックスマイルで。
  • 測っているとき、測られているときは双方くびを傾ける。
  • 検温後はディスプレイに軽く手をそえ、すばやく相手に見せる。
  • 測られた側は検温してくれたことに敬意を表し軽く会釈する。
  • 測った側は深々とおじきをして入店を見送る。

プロに判定してもらいたかったが断られてしまった!

イメージ上の検温マナー判定大会

いよいよ検温のマナーが決まったので、最後の判定大会である。

が、頼みの綱のマナー講師の方に取材依頼したがあっさり断られてしまった。

それでは、と同じくマナーのプロということで芸者さんや日本舞踊の先生、茶道の先生、いけばなの先生にオファーしたがすべて同じ結果だった。

 

 

 

落ち込みました

 

最後の判定を誰も引き受けてくれない。でも絶対に誰かいるはずだ。

五千円札に描かれている新渡戸稲造は、著書「武士道」の中で礼儀とは結局のところ愛である、というようなことを書いている。

愛というのはつまり、相手のことを考え、時には厳しく指導してくれる人だ。

そのような人が私にもいたことを思い出した!

それは近所の自転車屋のおじさんだ!

いよいよ開催!検温マナー判定大会人情派

自転車屋のおじさんと聞いて驚かれた読者の方も、もしかしたらいるかもしれないが、このおじさんは口は悪いが人情に厚く、気さくでざっくばらんな好人物として地元ではちょっとした有名人である。いわば愛のプロだ。

愛のプロはマナーのプロ!この人に判定してもらおう!この人なら間違いない!読者諸氏もこの点については全く異論がない模様なのでこのまま突き進むことにする。

愛のプロ、近所の自転車屋のおじさん(ブログ掲載はOKだが、顔出しはNGにつきモザイク加工しております)

 

さっそく自転車を直してもらいながら、動画をご覧いただこうとするが

「人に直してもらうんなら、蜘蛛の巣くらいとってこい!」

と運び込んだ自転車の汚れについて一喝されてしまった。

検温マナー判定大会の開会の辞にぴったりな挨拶である。私の目に狂いはない。

 

 

動画を観ることを拒否するおじさん

「あのう、実は私たちはブログをやってまして、マナーについての動画を作りまして、どうかその評価をいただきたく…」と説明して動画をご覧いただこうとするが

「あ!?」

と、言うだけで観てくれようとしない。

絶対に動画をみさせる、こっちはあとがないんだと、〇×棒を差し出して手に持ってくれるように頼むが

「なんだそんなもん!しらねえよ!」

と取り付くしまもない。

「あの、おじさんは人情に厚くてマナーに詳しいはずなので…」と言うも

「俺はそんなことわからねえよ!」

とさえぎるように言って〇×棒さえ持ってくれようとしない。

〇×棒を差し出すと「持って帰ってくれ!」を連呼するおじさん

あんまりしつこくしてもいけないので、一旦関係の無い世間話で盛り上がり、おじさんも笑顔を取り戻し自転車修理が終わったタイミングで

「ところで、〇か×かだけ、この棒で」と再びくいさがるが

「だーからわかんねって!」

「や、あの〇か×かだけ、それだけ…」

「そんなもん持って帰ってくれ!」

「いや、あの…」

「いいからそんなもん持って帰ってくれ!」

や、持って帰ってくれって別にこの〇×棒を置いていくつもりはなかったのだが、あまりの拒否りように不本意ではあるがここで検温マナー判定大会は幕を閉じたのである。

生まれて初めて塩をまかれるかと思った。

まとめ

結局今回の記事では我々が導き出した検温マナーについての良しあしは分からずじまいだった。

人一倍シャイなおじさんは口では「しらねえよ」「わからねえよ」と言いながら、心の中では我々に

「マナーっつうのはよ、ひとが判断するもんじゃねえんだよ」

と伝えたかったのかもしれない。

ということでやむを得ず、当記事では検温マナーの評価は読者諸氏それぞれにお任せすることにしたいがどうか?

どうかと言われても困るか?

三節棍に脚光を浴びさせよう!

三節棍は不憫である。

というのも同じ中国武術でつかわれる武器であるヌンチャクは、超メジャーであるのに対して、三節棍はマイナーであるからだ。

昔はそこそこメジャーだったが最近の若者はとくに知らない状況だ。

なげかわしい!

少年時代、カンフー映画に登場した三節棍を観て、心をときめかしていた者として、三節棍にふたたび脚光を浴びさてきたので報告します!

コレが三節棍だ!

■映画「少林寺三十六房」「SPIRIT」などで登場する武器です。YouTubeなどでご覧いただくとそのカッコ良さが分かります。

 

冒頭からつい三節棍のおかれている現状から書いてしまい説明不足で申し訳ない。まずは三節棍から説明します。

うえの画像が三節棍で、さんせつこんと読む。

形状はヌンチャクの棒を長くしたうえ、一本増えたものと考えてもらって差し支えない。

ヌンチャクと三節棍は両方とも「多節棍」とよばれる武器の仲間で、ほとんど兄弟的な存在にもかかわらず、兄のヌンチャクだけが売れっ子になったが弟はそうでもないという、俳優の黒沢年雄と弟のヒロシ&キーボーのヒロシと似たような状況に陥っていてしまっているのである。

ああ三節棍が哀れだ、なんとか脚光を浴びさせたい!

 

 

安全な三節棍をつくる。

■自作の塩ビ管製の三節棍。コミコミで1,000円程度です。中は空洞で比較的安全。

さて、三節棍に脚光をあびさせるためには、まずその三節棍を入手しなければならない。

しかし、買うとだいたい7,000円~10,000円程度もする。

高いので自作することにした。

 

■ホームセンターで購入し、切ってもらった塩ビ管。謎の文字が書き込まれている。

塩ビ管にドリルで穴をあける。

■ボルトとナットとチェーンで結ぶ。簡単すぎてわざわざ説明するほどでもなかった。

あけた穴にボルトとナットとチェーンをはめれば完成。製作時間わずか20分。

■三節棍の早朝練習をする筆者。

早朝、誤って通報されぬように誰もいない公園で練習をする。誰かに見られた場合に備えキャップをかぶり「今、カリフォルニアと東京で流行ってる新しいストリートカルチャーです」という表情でカモフラージュしているつもりである。

 

■グルグル回す練習。自分に当たりそうで顔がビクついてしまう。

ぐるぐる回していると、左右の棒がそれぞれだんだんと回転数や方向がずれてくることがわかった。

三節棍で身体のゆがみがわかったりする新たな健康法も発見されるかもしれない。

発見されないかもしれない。

三節棍の演武大会やってみよう!

数日間の練習の甲斐あって三節棍の使い手となった私は、いよいよ三節棍の可能性、利便性、かっこよさを世にしらしめ、三節棍に脚光を浴びせるべく、一人三節棍演武大会を実行することにしたのである。

ご存知の通りヌンチャクに脚光を浴びせたのはブルース・リーである。

一方、三節棍に脚光を浴びせるのはこの私である。

ヌンチャクにブルース・リーがついているのなら、三節棍にはオレがついている。

三節棍の面目躍如だ!

ヌンチャクなんかに負けてたまるかー!

 

 

 

 

■一人演武大会オープニングセレモニー

■セレモニー終了直後、ぜえぜえ言ってしばらく動けなくなる。

たった数秒の演武で息が上がる。私の三節棍への責任感と集中力は、常人の想像を絶するものがあるという証しである。

三節棍で水風船を割ってみよう

 

■三節棍の可動範囲をみせつけるための水風船割り演武。

さて、いよいよ開幕した三節棍、演武大会。

まずは打撃力をアピールするための演武。投げられる水風船をどんどん割っていこう。

割れてないほうが多いとか、ヌンチャクでもできるとか、そういう話は今ちょっと聞きたくない。

三節棍で、しゃぼん玉をつくってみよう

■三節棍とメルヘンの融合~しゃぼん玉演武~

つづいての演武はしゃぼん玉。

三節棍は大きく回転するのが魅力。それを利用して大量のしゃぼん玉をつくろう。ヌンチャクではできないダイナミックかつ、ロマンティックな演武である。

■塩ビ管の形状を利用して芯の空洞部分にしゃぼん玉をつくることのできるバブルマシーンを取り付ける。

塩ビ管でつくったのが功を奏し、我が自作の三節棍は先端にアタッチメントを付けられることがわかった。

アタッチメントにバブルマシーンをつけてブンブン振ると大量のしゃぼん玉が飛び三節棍とメルヘンの融合の演武がみられるはずだ。

■予想に反してしゃぼん玉でず。よく見ると2コだけ出てます。

 

 

しかし、ゆっくりふると

 

 

■みごとにしゃぼん玉がたくさん生まれた。

強いだけじゃダメである。ときには強く、ときには優しく、緩急が大切であることを三節棍は教えてくれた。

もうこのへんで、読んでくださっているあなたもヌンチャクより三節棍のほうがいろいろ使える便利なアイテムであることがご理解いただけ、脚光を浴びた三節棍のとりこになっているのが、私にはわかる。たとえあなた自身にはわからなくても。

三節棍でオタ芸をやってみよう

 

 

■アタッチメントをコンサート用のペンライトにつけなおす。

そしていよいよ大詰め、最終演武である。

三節棍にペンライトを付けて何をするのか?

ペンライトといえばオタ芸!

そうオタ芸を披露するのだ。

オタ芸をやっている人たちは手にペンライトを持って、憧れのアイドルを応援しようと必死になって舞い踊っている。

だが、どうしても自分の腕の長さが目いっぱいであり、腕の長さはだいたいみんな似たり寄ったりであり、本当はもっと大きく舞いたい、自分だけ目立ちたい!推しのアイドルに、自分に気が付いて欲しいと必死になっているはずだ。

そこでお勧めしたいのが、この三節棍オタ芸である。

■最終演武~三節棍 ダイナミックオタ芸~

もしもライブ会場でこんなに大きなオタ芸を見せるものがいれば必ずやお目当てのアイドルに注目してもらえるはずだ!

まあ、その前に入場させてもらえないだろうが。

 

 

 

 

■暴風雨のなか、大技〝大車輪〟を決める。自分で勝手に名付けた技の名前です。

実は演武開始直後に暴風雨発生。それもあって、なんか鬼気迫るというか、やけくそというかそういう気分になってきた。

 

 

 

 

■フィニッシュを決めて無事に演武を終えることが出来た。

 

この技で欧米のオーディション番組に出演して、第二のスーザン・ボイルみたいになれないものだろうか。なれないか。

 

おまけ 暴風雨の中の演武の全貌はコチラ(音量注意)

 

まとめ

今回の演武大会を終えて、わかったことが二つある。

一つは三節棍にアタッチメントとしてバブルマシーンやペンタイトを付けても、振り回しているとすぐに壊れるということ。つまり三節棍の遠心力をあなどってはいけないということである。

もう一つは、三節棍にはまだまだ可能性があり、三節棍の未来は明るいということ。

まあ、三節棍の未来より、自分の未来を心配したほうがよさそうなんだけどね。

 

 

 

土下座の強要に勝ちたい!

自分より立場が下の者に土下座を強要した、などというニュースを目にすることがある。

悲しい。

また、なにかのはずみで私やあなたも、誰かに土下座を強要されてしまう恐れがある。

心配だ。

そこで、万が一、私やあなたがそんな状況に陥っても大丈夫な方法を見つけたので説明させていただきたい。

スライディング式の土下座対策を考える必要がある!

自分の立場が上であることをいいことに、他人に土下座を強要するとは考え方がヤバい人間に違いない。

そんなサイコパスが、ただ土下座を強要するだけでその場を収束させる可能性は低い。

それを動画に取ったり、ネットにあげたり、もっとエスカレートすると助走をつけて滑り込むように、スライディングするように土下座を強要してくる可能性だってある。

「なぜ土下座をスライディングするようにしなければならないのか!?」

と説明を求めたって、そのような輩は

「野球でも一生懸命プレイする者は、自分の打球が内野ゴロでも一塁にスライディングするでしょう?」

「一生懸命お詫びする気持ちならスライディングするのは当然じゃないかな?」

などと持論を持ち出すに違いないのだ。

それだけならまだしも、こともあろうに、よりによってアスファルトのうえでスライディング式の土下座を強要してくる可能性だって考えられる。

「なんでアスファルトのうえで!?」

「ケガをするのでせめてダンスホールみたいな床のうえでさせてくれ!」

と懇願しても相手はサイコパスなんで

「お詫びするのに場所を選ぶのかい?」

「日本の道路の舗装率は80%という調査結果があり、別に自分は特別な場所を指定しているわけではないけどね!」

と、むちゃくちゃな理論で押し切ろうするのである。

そのため我々は、アスファルトのうえでスライディング式の土下座を強要されても大丈夫なように対策をねらなければならないのだ。

このあたりの理論、結論が先にあって、そこへ向けてこじつけで言っているわけではないので信じてほしい。

道具を使おう!

アスファルト対応スライディング式土下座装置

先述の通り相手はサイコパスである。そんな者に 素直にしたがう必要はない。

この装置を作って、これを両腕、両足にくくりつければ いとも簡単にアスファルトのうえでのスライディング式の土下座ができるはずである。

何か文句を言われても

「道具を使ってはいけないとはおっしゃってませんでしたよねえええ」

と、持論には持論で対抗しよう。

装置のつくりかた

木材とボルト、ナット、キャスター。

ドリルで穴をあける

ボルトとナットでキャスターをつける。

ボルトが身体に当たって痛いので、ショックレスカバーというものを付けて完成。

できた装置を両腕、両足にガムテープでくくりつければバッチリ

ご覧いただければわかるが、装置を付けても全く違和感がないのは嬉しい誤算だった。

実際にやってみる

■イメージ図 <勢いよくつっこめるかがポイント>

この装置があれば、ケガをすることなく、アスファルトのうえをスイスイと土下座の姿勢で移動することができる。

土下座のまま逃げることもできる。

また、土下座をしたまま逃亡をはかることができるのである。

すばらしい。

さて、いよいよ実行の日。理由はうまく説明できないが、あまり人に見られないように早朝6:00、某所にて、装置をつかってアスファルトのうえでスライディング式の土下座をとり行ったのである。

感想は〝痛い〟

まずやってみた感想は、ガムテープで縛りつけた手足がとても痛いということ。そのうえ体幹トレーニングのような姿勢で不摂生&運動不足丸出しの私としてはインナーマッスルからの悲鳴のような痛みも併発して二重の苦しみ。

かつ、スライディングどころか土下座さえもできておらず、とても 信じてもらえないだろうが、この装置の製作費は四千円ほどかかっており、金をドブに捨てたような苦しみも感じたのである。キャスター16個が意外に高い。

さらにカメラを確認したところ、ガムテープでスマキにされた中年オヤジが、命からがら逃げてきたというような映像が映っており、それが自分だという事実を見せつけられ「真剣にダイエットしよう」と思い、「なにやってんだよ俺は…」となんだか複雑な気分になった。また、ガムテープをはがす時の痛みが長時間残ったこともあり、部屋に帰ってからほんの少しだが落涙したりしていたのである。

土下座は両手を地面につける形だった!

フリー素材での土下座画像。両手を地面につけている

「この記事、お蔵入りだな」と思い、この装置どうしよう、一か八かメルカリに出品してみるか、などと思っていたある日、ネットで土下座の画像検索をしていて気がついた。

私の土下座が間違っていたことに!

土下座とは私がやったような体幹トレーニングのように腕を地面につける姿勢ではなく、両手を地面につけるのである。

これでやればいけるかもしれない!と、実際に土下座のポーズをしてみると、今までよりだんぜん楽であるし、バランスもとりやすい。

やったぞ!

装置を両足と〝両手〟に装着すればアスファルトのうえでスライディング式の土下座は成功させられるのだ!

ふたたび実際にやってみる

■イメージ図 <コツは腕にくくるのではなく、手に持つこと!!

すね毛を剃った。ので、ガムテープを剥がす時の痛みはほぼ無い

ボクサーがバンテージを巻くときの心境に似ているかもしれない

前回の撮影から一週間後、前回同様早朝に撮影。ひともチラホラみてらっしゃったが、「絶対にできる」という自信からか、ただ慣れただけなのか「みんな見てくれ」といった気分になり気にならなかった。

両手に持ちかえることで段違いにバランスがとりやすく、前回よりは多少距離は伸びた。が、まだまだ土下座とは言えない。

更に集中して、挑む。

しかし体力的にこれが限界でした。

まとめ

もしもあなたが、 アスファルトのうえでスライディング式の土下座を強要されたら、そのときはキッパリと断ってください。

【実験】disられてハートに火をつけよう!

最近の私の悩みは、薄毛であるにもかかわらず、つい怠けてしまって育毛に力を入れられないことである。育毛に対するやる気がなく、半ばあきらめモードな反面、頑張りたい気持ちも有るには有る。

しかし、いつまでも「頑張るためのきっかけがないから頑張れない」などと、日に日に進む薄毛問題に対して悠長に構えてもいられない。じゃあ、どーすればいいんだー!と考え、自らきっかけを作りに行ってみた顛末をご報告いたします!

日に日に薄毛が進行中の筆者

きっかけに最適なシチュエーション

きっかけとして一番いいのは他人に薄毛を指摘されたり、disられたりすること。なぜならそうされることで「なにくそ!」と力が湧き、くやし紛れにやる気スイッチが入るからだ。しかしこれは非情にデリケートなもので、もしも好きな相手から言われたりしたら傷心のあまり立ち直れなくなる恐れがある。また、髪がフサフサの相手から言われたりすると「アンタに何がわかる!」と取っ組み合いの喧嘩になったりする可能性もあるので注意したい。

ではどうすればいいか?

好きでもなんでもない薄毛の方から薄毛をdisられれば、傷つくことなく、また喧嘩にもならず、ただただ育毛に対するやる気スイッチが入るのではないか?そうだ!そうに違いない!これはいいことを思いついたぞー!!!! さっそくうまくいくかどうか実験してみよう!

まず、好きでもなんでもない薄毛の人を探す

好きでもなんでもない薄毛の人とは誰かと考え、適任者として思いついたのが職場の薄毛の先輩であるこの人。

職場の薄毛の先輩、齋藤さん(本名)。

ご覧いただければわかるように好人物である。そのため言い出しにくかったが職場の休憩時間に「薄毛に悩む私に、育毛に励むためのきっかけをください!」「あえてハゲをdisってください!!」と趣旨を説明し「おっ、俺がハゲをdisるの??」とやや混和気味ではあったが半ば押し切るような形で了解を得ることが出来た。

渋々ながら薄毛をdisることに了解してくれた齋藤さん。口では嫌がりながら満更でもない表情に見える。「実はオレ、一度でいいからハゲをdisってみたかったんだよね」と思っているのかもしれない。

どうやってdisってもらうか?

いきなりアドリブでdisるのは相当な技術が伴うと考え、薄毛をdisる文言を色紙に書いたものを作成。

複数枚の作品が出来上がった。作品ってほどではないけど。

これらの色紙を齋藤さんに持ってもらって、 私のやる気スイッチを入れてもらうという方法でいくことにした。

作品No.1 「花とおじさん」

齋藤さんと休日に待ち合わせ、撮影に臨む。出来上がった色紙を見せるとややムッとした顔になったので正直ヒヤヒヤしたが、「私のやる気スイッチを入れてください!」「闘魂注入してください!」を連呼し、齋藤さんの考えが深く及ぶ前に色紙を持ってもらって撮影。

まずは第一作目がこちら。

なんだかよくわからない写真となってしまった。

「ハゲの気持ちはわからない。わかりたくもない」と花の香りをかぐ薄毛の中年男性。なかなかムカつく写真で、私のやる気スイッチが入りつつあるのを感じる。 この調子で行ってみる。

作品No.2 「叱責の向こう側」

屋内に場所を移して撮影した二作目がこちら。

憎たらしいことこのうえないが…

「ハゲてんじゃねえよ!」とカメラ目線で挑発的な表情に腹が立つ。が、じっと見続けていると薄毛をdisりつつも心の中ではこっちを心配してくれているようにも見えはじめ、素直に「そうだよなあ、ハゲてる場合じゃねえよなあ」と思えてくる。この実験はうまくいっているかもしれない。この調子で行ってみよう!

作品No.3 「インモラル」

前作とは別の意味での挑発にチャレンジした三作目がこちら。

「私はアンタのものじゃないよ、でもアンタは私のものよ」 とでもいいたげな表情。

「横髪だけ残すの往生際悪すぎ」と言って背徳に酔いしれる中年男性。ハッキリ言って気持ちが悪い。ちょっとこれ、方向を見失って自分でも何の目的で撮影してるのかわからなくなってきたので軌道修正が必要だ。

作品No.4 「頭髪の勝ち組」

初心に帰って正攻法で行こうと挑んだ四作目がこちら。



なんだか〝生産者の顔が見える食品〟的な作品 になった。何を生産しているのかは不明。

「ハゲたら負け。」と言いながらせせら笑うかなりのdisり画像だが、言ってる本人がハゲなためムカつきが少なく、やる気スイッチも入らないことが分かった。じゃあ、もしもこれをハゲてない人に言われたとしたらムカつきは増すのかと

このように写真を加工して髪の毛を足してみるが、結果は大して変わらなかった。というか、別にハゲてないからと言って〝勝ち〟という訳でもないということが分かった。

作品No.5 「ブレーカー」

笑顔がムカつきを半減させることがわかったので、笑顔を消して撮影した五作目がこちら。

モノクロでノスタルジックな雰囲気を演出。

薄毛芸人が「このブレーカーとかけまして、私の頭皮とかけます」「その心は?」「どちらもむき出しでございます」とヘタな謎かけをした直後に「ハゲたこと言ってんじゃねえ!」と決め台詞を言い放ったような写真で、私のやる気スイッチはOFFのまま微動だにせず。

笑顔を消すだけではなく、disりの切れ味も重要であると再確認できはしたが、まったくの失敗だった。

作品No.6 「自信過剰」

いよいよ大詰め。笑顔を消したうえ、ほどよくdisるということを踏まえて挑んだラスト第六作はこちら。

ローランドを意識してもらったのが、ただの集金の人にしか見えなかった。

「俺以外、全員ハゲ」と、ローランド風なdisりをかますハゲ。「世の中に多毛の人が増えて欲しいね、ライバル不在なんで」といった表情に適度に腹が立ったものの、ローランドに腹が立っただけで育毛を頑張ろうとは全く思わず残念ながら私のやる気スイッチは入らぬまま、今回の撮影は終了した。

結果 「やるきスイッチ入らず!」

コンプレックスを持つ当事者に、同じコンプレックスを持つ者をdisってもらえばその改善に向けて努力するためのベストなきっかけづくりになると踏んで始めた実験だったが、想定した結果にはいたらなかった。

理由としては、発信者の説得力が著しく乏しかったためだと言える。 やはりdisるにもある程度の資格がいるということなのだろう。

というか、今回の経緯を振り返ってみると齋藤さんが私をdisっていたのではなくて、私が齋藤さんをdisっていたのかもしれない。

齋藤さん、どうもすみませんでした。

【検証】街で見かける聖書の看板は逆効果ではないか?

黒地に白と黄色のあの看板

よかれと思ってやったことが、かえって逆効果になることがある。


街でたまに見かける黒地に白と黄色の文字で聖書の一節が書かれている看板もそのひとつだ。あの看板をみて「よし!聖書を読もう!」って人はほとんどいない。もっと今風のポップな感じの明るい雰囲気のものの方が良いと思うんだが、なんであの雰囲気をよしとしているのだろう。

などと書くと

「いや、それはお前の偏見だ!あの看板は親しみやすい」「お前に宗教の何がわかるかバカモノ!」「悔い改めよ!」

とおっしゃるあの看板肯定派もいるかもしれない。
そこで、あの看板が効果的なのかそうでないのか白黒つけるために検証してみることにした!

あの看板を作ってみる

ではどう検証するかだが、世間で広く受け入れられている文言を、あの看板風にに作成。その文言をイメージアップさせることが出来るか否かで検証することにした。

まずは看板の基礎となる土台の黒地の部分。本物はトタン製だそうだが、私は黒のプラスチックダンボール(一枚88円)で代用。
文字の部分は本物はペンキで書かれているが、これも油性ペンで代用する。

※プラスチックダンボールと油性ペン。

※あの看板風に書いていく。

聖書とは全く関係のない居酒屋などで見かける『親父の小言』を書いてみる。まあまあそれなりに見える。

この調子で何枚か看板を作っていく。

さて、まずは書店で見かけた売れている本のタイトルで検証してみる。

※超一流ホスト 、ローランド氏の著書のタイトルをあの看板風にしてみた。

どうだろうか?飛ぶ鳥を落とす勢いのローランド氏も、自著をこのように宣伝されたとしたら「女性は水とパンとローランドがあれば生きていける」などと、よくわからないことをうそぶいていられるだろうか?

これをたまたま読んだローランド氏が「うそぶいていられる。なぜなら俺は…」などと反論されても困るので回答を待たずに検証を先に進めることにする。

さて、同じように別の本のタイトルも看板にしてみる。

※有名YouTuber、けみお氏による著書のタイトルをあの看板風にしてみた。

さてどうだろう?「命が尽きるまで、ウチらはショーを演じているの」「だから長い人生、辛いときも楽しんでいこうよ」などと言いたげな明るく前向きなタイトルも、あの看板風にしてしまうと 『棺桶』とか『永遠』などの文字も相まって、なんだか明日にでも絶命しそうな恐怖を感じるのではないだろうか?

結局のところこの看板は、売れるものも売れなくしてしまうというしているネガティブキャンペーンとしか言いようがない代物なのではないか?どうか?と問いかけても

「あのねえさっきからローランドとか、けみおとか、そんな人たちをそもそも知らないの!」「だから検証にならないの!」と仰るおじさん向けに、往年の名曲の一節をあの看板風にしてみた。

※日本の音楽グループ〝チューリップ〟による1979年のヒット曲『虹とスニーカーの頃』の一節をあの看板風にしてみた。

さて、あの名曲のジャケットがもしもコレだったとしたら、ヒットしたと思いますか?その後、ダイドーブレンドコーヒーのCMに長年に渡って起用されたと思いますか?とダメ押ししてもなお、

「あのねえ〝虹とスニーカーの頃〟のような名曲は、たとえジャケットがコレだったとしても何の問題もないの!」

と食い下がる方は、あくまで他人事だからそんなことが言ってられるんである。

もし仮にこの看板が自分事として降りかかってきたら呑気に「問題ない!」などと言っていられないに違いないことを証明しよう。

※卒業記念の寄せ書きを、あの看板風にしてみた。

例えばあなたの卒業祝いの寄せ書きが、これだったらどうする?ハッキリ言って不気味ではないか?大切にとっておこうと思うか?

「そもそも寄せ書きなんて取っておこうと思わないからどうでもいい」

「すぐ捨てるし」

などという冷血漢に、あの看板が逆効果であることをどう説明すればいいか。

あくまで肯定派は自らの考えを曲げないし、水掛け論になるだけである。

というのも、これまでのところこの記事は主観的な問題の範疇を出ていないからである。だとしたら私がどうこう言うのではなく、世間にジャッジしてもらうしかないのではないか?

そうだ!世間にジャッジしてもらおう!

もしも全身あの看板風な文字が書かれた黒字の服を着た男がいたら世間は暖かい眼差しを向けてくれるか、それともその逆か?実際にやってみよう。

そんな訳であの看板風の服を作ることにした。

※ナイロ ン製の雨合羽にそれっぽい文字を書いていく。

※ズボンにも書く。

さあ、こんな服を着た男が実際にあなたの目の前に現れたらどうする?

※ 現れました。

※我ながら異様としか言いようがない。

※あなたはこんな男を優しく迎え入れることが出来るか?

徹底検証~ヒッチハイクさせてもらえるか?~

さて、この恰好でただただ歩いてもなんの検証にもならない。何かを訴えかけて、それに応じてもらえるかどうかで検証したい。

何を訴えかけるか?そうだ、この恰好の男がヒッチハイクをさせてくれと訴えた場合、ドライバーの方は乗せてくれるだろうか?

乗せてくれる方がいればあの看板のイメージは悪くない。乗せてくれなければイメージが悪いということである。

この辺りの論理は我ながら完璧だと信じて半ば無理やりだが実際にやってみよう。

※天国方面と 書いた看板を掲げてヒッチハイク開始

さて、自動車はこのような男を乗せてくれるのか?乗せてくれればあの看板が好印象ということになる。

実際にやってみてわかったのは、検証がどうこうじゃなくて、こんな格好でふざけたことをしていて、恐い人とかから怒鳴られたりしないかとても不安だったがこと。だがこうして写真を見て、自分が一番恐い人なので全くの杞憂だったと判明。

※以外にも珍しいヤツがいると注目してくれる。

驚いたことにほとんどの自動車はみんな減速してくれ、看板の文字などを読んでくれていた。どうりであの看板の知名度は高いわけだ。

※文字は読んでくれるが車は停まってくれない。

行先に「天国方面」などと書いていたので停まってくれないだけで、具体的に実際の地名を書いておけば珍しさもあってヒッチハイクさせていくれたかもしれない。

※ただし、 ドライバーのみなさんは90%睨んでこられる。

※やはり、看板の文字はほとんどみんな見てくれるが、停車はしてくれない。もちろん睨まれてます。

※怪しさを軽減させようとフードを脱ぐが、なんの効果もなかった。

その後も車は停車してくれずヒッチハイクの交渉にすら至らなかった。

まとめ

この看板は親しみはわかないかもしれないし、イメージダウンにつながるものかもしれないが、人々の目を引き、且つ、文字をじっくり読んでくれるには効果的であり、きっかけには持ってこいであることがわかった。

ということで、あの看板にはそれなりの効果があることを身をもって証明させていただきました。

というか関係者のみなさま、この度はどうもすみませんでした。

【読むランニングショット】柴田恭兵の謎の楽曲を考える!

あっけにとられる歌『ランニングショット』

その昔、たまが歌うちびまる子ちゃんのエンディング曲『あっけにとられた時のうた』というのがあったが、今回は『あっけにとられた時のうた』ではなく、〝あっけにとられる歌〟の話である。

あっけにとられる歌、それは柴田恭兵が歌う『ランニングショット』という楽曲である。
なにがあっけにとられるか、それは聴くとあっけにとられるのである。

どうあっけにとられるかはひとまず置いておいて、まずはこの曲の背景から説明する。

ランニングショットの背景

この曲は柴田恭兵が出演し、当時大人気を博したドラマ「あぶない刑事」の挿入歌として発表された。

時は1986~7年、今から30年以上も前、当時人気の絶頂期であった柴田恭兵。
当時中学1年だった私と同世代の方たちはご存知だと思うが、当時の柴田恭兵つったらそれはもう、凄まじい人気。たとえばこれまた当時大人気であった恋愛ドキュメントバラエティー番組『ねるとん紅鯨団』という男女の集団カップリングパーティーの模様を実況中継する番組では、その回ごとの出場者を紹介する際にテロップで、氏名・年齢・パートナーいない歴とともに、好きなタイプの有名人が表示されるのだが、女性出場者の三分の一は「好きな有名人」の項目に〝柴田恭兵〟と書いているくらいの人気だったのである。

関係ないけど、大人気番組ねるとん紅鯨団をいちいち説明する必要がある時代になったんだなあ、と改めて時の流れに嫌気がさす。
というか、今回は、その「関係ない」も関係してくるから話はますますややこしくなるのだが。

ランニングショットがお茶の間にやってきた日

で、そんなに人気の柴田恭兵が俳優の枠を超えて、満を持して曲を出すということで学校中はにわかに浮足立った。カッコイイ役者が曲を出すのだ、そりゃもうカッコいいに違いない。クラスの女子どもも休み時間に「柴田恭兵が今夜、トップテンに出るよ!」「光GENJIはまだまだ子供!本当のかっこよさは恭兵!」「そうそう光GENJIは、純粋でまじめな子ばっかりだし」と、まさかその後、光GENJIのメンバーが刑務所に入ったりするとは夢にも思わず囁きあっておった。

そして、その夜、トップテンという歌番組に出て歌う柴田恭兵を観て、TVの前であっけにとられ、全員ずっこけることになったのである。

さて、まったくの大きなお世話なのだが、どうあっけにとられたのか、今回はこの曲を拙い私の解説つきで、読者諸氏には時代を巻き戻して、当時のトップテンを観ていたように振り返っていただきたい。

ランニングショットを書き起こす

日本テレビ系で放送されていた歌のトップテン、当時の司会の徳光和夫と石野真子。会場は渋谷公会堂。観客を入れて行われるいわゆる公開番組である。

「ランニングショット!柴田恭兵さ~ん!」

と呼び込むと同時にバスドラムの音がドンッドンッドンッ!!!と鳴って曲が始まる。

観客席からは黄色い声援がこれでもかというくらいに飛ぶ。

かっこいいイントロであり、いやが上にも盛り上がる。そして画面にアップで映る柴田。

すると第一声「レディ!!」

バスドラが〝ドンッ!!ドンッ!!ドンッ!!〟

すかさずの第二声「アクション!」

イントロが流れる中、歌いだしまでのあいだ満足気にステップを踏む恭兵。

レディー!アクション!と来たか、なるほど、こうして観客の前で歌を歌ってはいるが、歌手の前に俺は役者。アクターたるもの決して「ワン・ツー・スリー」などとカウントをとるような真似はしない。歌という演技をおっぱじめようぜ、こちとら映画のことを写真って言ったりしてんだこの野郎、なめんじゃねえ、と思っているのかもしれない。

で、曲がはじまるのを待っていると

「OK~~~~~~~~?」

と語りかけてくる。

え?わかったのかこの野郎?そこらのジャリタレと一緒にすんじゃねえぞ~。ねるとんの好きな有名人独占してんだぞコラ、と思いながら不敵な笑みを浮かべる恭兵。

OK~~?と言われた方も『なんか無駄にイントロ長えな』とは思いつつも「はい、わかりました。心して聴きます」と襟を正す視聴者たち。

さて、いよいよ歌いだしだ、と思っていると

未だ唄わず「カモ~~~ン!!!!!!」と雄叫びをあげる。いよいよ歌が始まるのかと思っていると

サッとマイクを残し、突然矢印の方向へ消える柴田。スタッフが驚き、ディレクターがカメラマンに「なにやってんだ、てめえ、柴田恭兵はどうした!!」とインカムを通して怒鳴り、焦ってカメラを引くと

スタッフをおちょくるようにマイクからこんな遠くまで一瞬で走っていっている柴田。スタッフさんよ、俺がリハ通りに演るなんて思ってなかったよねえ?この歌のタイトルわかってる?ランニングショット。俺は歌いながら走るんだよ、ついてこい!と思っているのかもしれない。

そしてまだまだ単調なイントロが続く。 人を食ったような歩き方でマイクに戻る柴田。この辺りでチャンネルを変える視聴者も出てくる。

柴田に『はやく歌って!!!!』のカンペを出すフロアディレクター。

観念したように恭兵もいよいよ歌いだす。

「優しい~~~」と歌って

優しい表情をするも、即座に

「なんてウソだぜ~いつ~も~」

と来る。ほう、誰のことなのだろう、と続きを待っていると

「ふざけた~ことは一切、御免だ」

と急になんだか恐いことを言い出す。

長すぎるイントロが終わり、短すぎるAメロが終わりBメロ突入。そしてBメロの歌詞はこうくる。

「粋がってみせるのも、面倒な話さ、気まぐれなふりをしておどけているだけ!!」

と、Aメロに続いてあっという間にBメロも終了!

さあ、ここからがあっけにとられる歌たるゆえんなのだが

恭兵は急に眉間にシワを寄せ「行くぜ!!!」と叫ぶ。

行くぜ!って曲の途中で何を言い出すのか、サビに行くぜ!ってことなのだろうか?じゃあ、その行くぜとやらのサビはどうなるの?と楽しみにしていると

「GET UP!!!!…ハッ!」

と叫ぶ。歌うのではなく、叫ぶ。比喩でもなんでもなく。

「ゲラッ!…ハッ!」とか「下郎!…ハッ!」と言っているように聴こえる。

するとすかざす

この人はじめバックコーラスの人たちが「メグルッ!!」とごく短く合いの手を入れるように歌う。餅つきのキネをつく人のタイミングを見計らって餅をひっくり返す人のように素早く「メグルッ!」と歌う。

って、歌うで合ってるんだろうか。

バックコーラスの人を、バックコーラスの人たちと書いたのは

このように三人いるからである。この人たちのことを調べたが詳しくは出てこなかった。前日に飲み屋で恭兵と偶然出会って「明日トップテン出してやるよ」と言われて集められた人たちなのかもしれない、と我ながらなんの根拠もなくこんなことを書いてすまないと思う。

で、続けて

「GET ON!!!!!」

と恭兵が叫べば、バックコーラスが

「いつ~も~」とゾワゾワするようなコーラスを入れ、それに呼応するように

ノリに乗ってきた恭兵が「Ohyeah…TAKE UP!!」と叫べば

「風はッ!」とコーラスというかさきほどの「メグルッ!」と同じ要領でレスポンス的な叫びが入る。

再び恭兵が

「TAKE ON!!!!」とコール的に叫んで、最後は全員で

「時のゆくまま~~~~~」と決めて

グーーッツとカメラが引いて全体が映る。

いやいやいやいや、ぜんぜん意味わかんないんですけどー!!

なになに?サビが基本、叫びの応酬なの?え?取り合えず歌詞だけを書き出してみると

行くぜ!GET UP!(めぐる)

GET ON!(いつも)

TAKE UP!(風は)

TAKE ON!時のゆくまま

って、なんだそりゃ??どういう意味でしょうか?え?どういう意味でしょうかー!?と思っていると

それには答えず無言のメンバーたち。

頼む!なんとか言ってくれ!どーゆー意味でしょーかぁぁぁ!!ウンとかスンとかなんでもいいから言って!ねえ、お願い!わたし怖いの!!とテレビ画面に祈った直後、

プシューーーーッ!

と何も答えず消えてしまうのである。

って、なんだこりゃ?

柴田恭兵のランニングショットは衝撃の問題作だ!

そして、二番に入る。二番も一番のほぼ繰り返しで素敵なのですが割愛させていただきます。

1986~7年当時、人気絶頂の柴田恭兵が我々一般人をあっけにとらせた雰囲気が少しでもわかっていただけましたでしょうか?

「っていうかランニングショットなんて曲知らなーい」などと言うヤングマン諸氏は、ぜひ一度きいてもらいたい。

今回、書き起こしに利用させていただいた動画はコチラ↓

https://www.youtube.com/watch?v=lhH_sS2SDEU



「あー、そういえば最近、あっけにとられることってないなあ」と思ったあなたは、ぜひYouTubeや音楽配信サービスで柴田恭兵さんのランニングショットをお聴きくださーい。

というか柴田恭兵さん、並びにファンのみなさま、どうもすみませんでした。