【もしも貧乏のどん底で、大金の入った財布を拾ったら】あなたならどーする?②

トイレで拾った財布を確認する

 

財布には免許証も入っており、写真を見るとガラの悪そうな顔をした若い男性。

こんな顔をした人は悪いことをして稼いだ金に違いない。

私が使ってあげてこそ価値のある金だ。

これだけあれば、東京で生活を立て直せる。

放送作家への道も絶たれずに済む。

 

あわよくば引っ越しが出来るかもしれない。

何かのお告げだと思うことにする。

武士の情けとして、財布とかカードやらなんやらは届け出て、現金は初めから入ってなかったと言ってしまえばいい。

そうしよう!

 

と、思ったのだが、財布の中に定期券が入っているのを発見。

この人、現金も一切もってなくて、定期券もなしでは駅からも出られてないんだろうな。

必死で構内を駆けずり回ったり、関係各所に問い合わせたりしているんだろうな。

と思ったら、なんだか可哀想になってしまった。

落語の〝芝浜〟の大家さんの言葉を思い出して

「こんな金、一銭でも使ったら命を取られることにもなりかねない」

と思って、泣く泣く、しぶしぶ、

 

「俺は、届け出るぞー!」

「バカみたいだが、届け出るぞー!」

 

と、嫌なのに、行きたくないのに、無理に、迷いに迷いながら構内の駅員室へ入っていった。

 

 

駅員室で

 

 

「あのう、財布を拾ったんですけど」

 

「そうですか、わざわざありがとうございます」

 

「いえ」

 

「中身はどれくらい入っているか見られましたか?」

 

「それが結構入ってるんですよ」

 

と財布を広げると担当の駅員さんも目を見開いておった。

 

そのあと、書類に自分の名前やらなにやらを書きこんで

 

「なんかあったらまた連絡します」

 

とのことで、再び電車に乗って帰宅した。

 

アパートで

 

荷物のほとんどないアパートで安い焼酎を飲み始めたタイミングで、携帯に駅員室から電話が入る。

 

「今、落とし主の方が来られまして」

「一言お礼を言いたいと言っておられます」

「代わりますんで」

 

と言って、落とし主が電話口に出る。

 

「いや、本当に助かりました!」

「これは会社のお金で大変なことになるところでした!」

「ありがとうございます!」

「会社のお金なんで謝礼は支払えませんが、本当にありがとうございます!」

 

と言っている。

 

「別に謝礼なんかはいりませんけどね」

「大金を、拾う側にもいろいろと思うところがあるんですよ」

「そんなに大切な金は、カバンに入れて抱えるように持っててください」

「だいたい会社の金を尻のポケットに入れとんじゃねーよ!」

 

と大金を取りそこなった悔しさと、届け出た驕りもあり、いつになく説教じみたことを言ってしまった。

 

私は

「いいことをしたんだから、青森でとてもいいことが起こるんだろうな」

と自分を言い聞かせながら、数日後、青森に旅立ったのである。

結果は、あまりいいことはなかったのだが。

【もしも貧乏のどん底で、大金の入った財布を拾ったら】あなたならどーする?① 

財布を落としたとき

 

財布を無くすと、周りの全員が自分の財布を盗んだ犯人に思えませんか?

(思えない)

と言いう人は都合が悪いので、無視します。

 

さて、中学生のころ、近所の夏祭りに出かけて財布を無くしたことがあるのだが、その時も祭りに来ている者全員が犯人に思えて仕方がない。

 

お祭り中を転がるように探し回り、笑顔で話し合っている者たちがいると

 

「嬉しいことが有って笑っているんだな」

「俺の財布を拾ってネコババしたんだな!」

「テメエが犯人だろう!!」

 

と、相手を睨みつけ、財布の中身はせいぜい1600円程度なくせに大げさに憤っていたのである。

 

半泣きで家に帰ったのだが、財布は学生服の内ポケットに入っておった。

 

「あああ、なんて俺はバカなんだろう」

「困っているときの必死さは、冷静になれば滑稽でしかない」

 

と痛感したことがある。

 

 

財布を拾ったとき

 

逆に財布を拾ったこともある。

当時、東京にいたのだが、職場の業務縮小に伴い、賃金は低くなるが都内の別の場所で勤務するか、賃金は上がり、家賃も出してくれる青森で勤務するかの二択を迫られていた時のこと。

 

いつまでたっても金が無く、年がら年中ピーピー言っていたし、放送作家の見習いみたいにしてもらっていたのだが、テレビ業界自体も不景気で、才能のない見習いごときには先が見えぬ上、根っからの根性なしに出来ている私は

 

「作家の道を諦めるのは非常に残念だが」

「いっそ、青森で心機一転頑張ろう」

 

と決めて、荷造り(と言っても、ほとんど物を売ったり捨てたりするだけだったが)していた頃、お世話になっていた放送作家事務所に

 

「青森に行くので、もうこられません」

 

と告げて

 

「じゃあリンゴ食い放題だな!」

 

と訳の分からんことを言われた帰り道。

〝都落ち〟の文字が頭に浮かび、上京してからこれまでの生活が頭をよぎりいつ涙が出てもおかしくない精神状態であったとき、大江戸線に乗っていて、新宿駅で降りようと席を立ったら、隣に座っていた若い女性が私を呼び止める。

 

「落としましたよ」

 

と言う手には、見覚えの無いヘビ柄の長財布を持っており、私に差し出している。

反射的に

「すみません」

と答えて、その財布を受け取った。

前に座っていた人が財布を落としたまま席を立って下車。

その後、知らずに私が座って、私が立ち上がった後に財布が落ちているのをみつけた隣の席の方が、私の遺失物と判断した形となった訳である。

 

財布はかなり重い。
小走りになりたい気持ちを抑えて、なるべくゆっくりと歩きながら公衆トイレの個室に入った。

中身をみると、万札がビッシリと詰まっている。
数えるとなんと46万円入っている。

 

頭に浮かぶのは、『東京残留』、『敗者復活』の文字。

さあ、どうしよう。

(つづく)

【ファミマに吸収?】サークルKがなくなっちまうぞ!

サークルKがファミマになった

 

今日、近所のサークルKがファミマになって再オープンした。

 

私は愛知県育ちにつき、愛知県は今でこそ各種コンビニがあるが、昔はサークルK一本!

あとはよくわからんココストアというのがちょこちょこあったぐらいで。

 

テレビなどでタレントが

「昨日、セブンイレブンで…」

とか言っているのを聞いて、サークルK以外のコンビニに憧れておった。

東京はコンビニの宝庫

 

上京したらいろんなコンビニがあった。

 

セブンイレレブンさん、ソーセージおむずび、おいしゅうございました。

 

ファミリーマートさん、わかめごはん弁当、おいしゅうございました。

 

サンクスさん、神田川料理道場の人の弁当、おいしゅうございました。

 

am/pmさん、おこめサンド、おいしゅうございました。

 

ミニストップさん、ハロハロおいしゅうございました。

 

デイリーヤマザキさん、メンチカツおししゅうございました。

 

コミュニティストアさん、

スリーエフさん、

すいません、自分の中では、はずれのコンビニでしたが、
なにかしらおいしゅうございました。

 

 楽天ポイントはどうなるの?

 

上京以来サークルKの呪縛から解き放たれていた感があったのだが、新潟にきて、最寄のコンビニがサークルKであった悔しさがあったのでサークルのファミマ化は少し寂しくもあるが、素直に嬉しい。

 

さっそく買い物に行ってきたのだが、会計の際

 

「Tカードお持ちですか?」

と来た。

 

『Tカードだと?』

 

『俺がここで、今まで貯めてきた楽天ポイントはどうなる?』

 

『一回も使ってないから結構貯まってるはず』

 

と思いながらも、Tカードを出して清算を済ませた。

 

で、さっそく調べたところ、ファミマではやはり、楽天ポイントは貯まらず、使うこともできない。

 

楽天ポイントは、メジャーどころでは

 

PRONTO、マクドナルド、くら寿司、ペッパーランチ、居酒屋かっぽうぎ

 

などで貯めたり使ったりできるらしい。

でも、どこもあんまり行かないしなあ。

 

他のコンビニではポプラで使えるらしいが、近所にポプラないし。

 

まだかろうじて近場にサークルKがあるから、そこで使ってこよう。

 

みなさんも、ポイントを無駄にしないようにしましょう。

 

さようならサークルK

 

って、よく考えたら、サークルKサンクスで、毎年夏に販売していた、

〝豚がつポン酢〟

がもう食べられなくなるのはかなりの痛手だぞ!

ファミマで販売せよ!

 

【スマホカメラあるある】回避不能?! ローアングルの顔面アップ

本当に迷惑な電話

 

酔っ払いから電話がかかってきて困ることはないでしょうか?

 

「無い」

と言われえると話が終わってしまうので、無理やり

「有る」

と言われたことにして進めますが、あれって困りますよね。

話は長いわ、呂律は回ってないわで。

 

マナーとして、飲んだら電話するのは、本当にやめてほしい。

 

最近は酔っぱらいながらも、なんとなく自分で話が長くなるのがわかっているんだろうが
通話料を気にしてLINEで架けてきたりする。

で、酔っぱらってるんで自分では分かってないのだが、誤ってテレビ電話になっていて

 

飲んで赤くなって、むくみまくって、顔中の筋肉という筋肉がたるみまくった顔で
尚且つムッスリした顔でスマホを操作している顔がローアングルでこちらの画面にアップで映っていることも
多々あるので勘弁してほしい。

 

ローアングルの顔面

 

最近では、携帯の画面に顔がローアングルで大写しになるのは、酔っぱらいからの電話だけではなく、
携帯のカメラを起動した際に、意図せず自撮りモードになっていて、携帯操作中につきやはりローアングルの自分の顔がアップで映し出される場合がある。

そんな時、

 

「私、こんな顔なのか・・・」

 

と落ち込むことがあると嘆いている人は、
ローアングルで顔を映すのは、どんなに美しい顔をしているひとも
不細工に映ると思うので、自分の顔がローアングルで映っても、
普段からそんな顔をしているわけではないので、安心してください。

 

というか、携帯電話メーカーの人たちに言いたいのだが、

一旦、自撮りモードでカメラのアプリを終了しても、

再び起動する際には、それモードを解除しておくようにして欲しい!

 

既にあるなら謝ります。

すいませんでした。

【突然のリストラ危機】 その時、私の右往左往②

新潟では毎晩酒盛り

 

東京で働く後輩たちも一緒に新潟に来ていて、一緒のウィークリーマンションで生活しており、毎晩、誰かの部屋に集まっては酒盛り。

 

「岡村さん、俺たちは残ることにしたんですけど」

「岡村さん、うらやましっす!」

 

というので、思い切り二枚目の顔を作って

 

「まあ、私の場合、商社に決まったからねえ」

 

「商社マンなんで、商社のマンなんで」

 

「がはは」

 

と答える。

 

「俺たちにも紹介してくださいよ!」

 

 

と羨望の眼差しであるため

 

「まあ、私もこれからだが、絶対にのしあがるから」

 

「その時には君たちを呼び寄せるよ!」

 

「でも英語は勉強しなかればならんぞ!」

 

「何しろ買い付けにもいかなくちゃだからなあ!」

 

「がはは」

 

と毎晩おんなじ話で飲んだくれておったのである。

 

帰京

 

新潟出張が終わり、東京へ帰ると、会社残留組の後輩兼、上司のM君が

 

「岡村さん、新業務、一緒にやりましょうよ!」

 

「辞めないでくださいよ!」

 

と言う。

 

この言葉は、当時の私を一番喜ばせた。

なぜかと言うと

 

「まあ、私の場合、商社に決まったからねえ」

 

「商社マンなんで、商社のマンなんで」

 

「がはは」

 

と答えられるからである。

 

なので、もちろんこの時も、一連のがはは笑いをしておった。

 

 

待ち合わせの喫茶店

 

さて、東京にも戻ってきたし、改めて商社の人に電話をして喫茶店で待ち合わせし、落ち合った。

 

「改めて上司に掛け合ったところ」

「今いる人材でがんばることになった」

「すまん」

 

すまんで済んだら警察いらねーんだよ!

 

と思いながらも、ごたごた言ってもどうにかなる話でもなさそうだし、ケンカして入社して、いい仕事になるとは思えないし、黙って引き下がってやろうと思って店を出た。

 

泣くに泣けないとはこのことを言うんだな。

と思いながら、店を出て数歩のところで会社に電話。

 

「M君はいますか?」

「今、代わります」

「もしもしMです」

「あ、M~?やっぱり新業務一緒にやるわー!」

 

ということで、会社に残留を決めたのである。

 

この後2年間、新業務を行ったのだが、これが未だに語り草の、楽しくて、得難き仲間を得られることになるのだから人間なにが幸いするかわからんもんである。

だからどんな時でも希望を捨ててはならないのである。

 

【突然のリストラ危機】 その時、私の右往左往

突然の業務縮小

 

2009年頃の話。

当時の東京の勤務先が業務縮小することとなり、一か月後までにそれまでとは別業務となるが、会社に居残るか退職するかの二択を迫られた。

回答は一旦保留とし、

「10年以上務めたし、良い機会と考えて転職をしよう」

と考えて友人・知人にいろいろ相談して回ったところ、小さいながらも自分でデザイン事務所を経営している友人が会社経営も大変な中、

 

「本当にやる気ありますか?」

「ある」

「そうですか、でもうちも厳しんですけど・・・」

「・・・月15万円でいいなら」

 

との返事。

非常にうれしいながらも

 

『15万円では生活苦しいなあ』

 

の思いはあったが、デザインの勉強を頑張って、昇給、ゆくゆくは独立!
などとお得意の取らぬ狸の皮算用をし、

会社には

 

「辞めます」

 

と伝えた。

 

捨てる神あれば…

 

勤務先は、業務縮小の関係で残りの期間を新潟にある営業所で二週間ほど働く必要があるとのことで、数日後に新潟行きを控えたある日、何人か大勢で集まる機会があり、これまでの経緯を面白おかしく語っていたところ、その時、全くの初対面の年長者のかたから

 

「だったらうちの会社に来ないか?」

「君みたいにぶっ飛んだ人材がうちには今いなくてね」

 

という。

 

何の会社か聞くと、軍事的な備品やらなにやらを海外から買い付けて、関係当局へ卸す商社だという。

 

「俺、高卒ですけど?」

「というか工業高校卒業ですけど?」

 

と言うと

 

「そんなのは関係ないんだよ」

「もちろん、英語はしっかり学んでもらうよ」

「でも、君みたいなぶっ飛んだ人材が我が社には必要なんだよ」

 

初対面で人のことをぶっ飛んでいるぶっ飛んでいると言われることに多少違和感はあったものの

 

「こういうお堅い商売の人には俺のようないい加減に生きてきた人が珍しいのかもな」

 

と思い、聞けば給料もタップリ!

その上、地元の軍事施設に月1回は通わねばならぬが、むしろ私にとっては会社の金でちょくちょく帰省ができるとあって一石二鳥。

 

「では、新潟出張から帰ってきたら、改めて連絡をください」

 

とのことで名刺をもらって別れた。

 

デザイン事務所は?

 

別れた直後の先述のデザイン事務所の友人に電話

 

「あのさあ!」

 

「やっぱりこの間の話いいわ!」

 

「なしで!!」

 

と我ながら人でなし。

もうその日から浮かれる浮かれる。

 

 

新潟到着

 

新潟では

 

「東京が縮小されてこの後、どーするんですか?」

 

と聞かれるたびに

 

「まあ、私の場合、商社に決まったからねえ」

「商社マンなんで、商社のマンなんで」

「がはは」

 

とよくわからないことを言っていたのである。

 

(つづく)

【ヒドいあだ名】 史上最低のドイヒーニックネームNo.1

それは中学の同級生

 

中学に入学したときの話。

別の小学校から入ってきた同じクラスになった当時で100キロを優に超える体重の男子がおり、彼の小学校時代からの友人は彼のことを

「ブーコー」

と呼んでいる。

や、これいじめでしょ?

と思ったので、そんな呼び方はやめようと提案するが

「別に悪気があってそう呼んでいるのではない」

「彼は親からそう呼ばれている」

と飛んでもないことを言う。

ウソつきやがれ!と思っていたが、その後、彼と親しくなって彼の家に遊びに行くと本当に母親が階段の下から我々のいる二階の彼の部屋に向かって

「おいブーコー!」

「友達にお茶持ってけ!」

と本当にブーコーと呼ばれていたので、素直にボクも

「ブーコー」

と呼ぶようになった。

 

ブーコーもブーコーで自分ちのじいさんのことを

「おい、しげお!」

 

と呼んでおり、呼ばれたじいさんも

 

「おう、ブーコー」

「ビーフジャーキー友達に出してやれ」

 

とブーコーの家はとても金持ちで豪邸に住んでいたが、金持ちは金持ちでなんかざっくばらんというか、バランスが崩れているというか、いろいろと複雑なのかもしれないと子供ながらに思ったものである。

 

ブーコーの腕力

 

 ※写真はブーコーではありません。この二倍くらいあります。

 

ブーコーは、とても温厚な性格で、10歳は年上と思えるくらいに落ち着いていて精神年齢も高い上、体がでかく、それに比例して腕力も物凄い。

誰もかなわないがために、力自慢というか、不良界で名を馳せたいバカが

〝怪力ブーコーを倒した〟

という看板が欲しいために、全くケンカをする気のないブーコーに挑んでくることが多々あった。

が、ブーコーは、どんなに強そうなやつでも、どんなに悪そうなやつもかなわずだいたい一撃で戦意喪失させるか、戦意喪失せずに果敢に立ち向かってくるヤツにはお得意のベアハッグで呼吸困難に陥らせすぐに降参させていた。

中には

「腕力はあっても走力はない」

「あいつを倒すには殴って逃げればいい」

などといい、実際にそうしたが、当たりまえに、あとで捕まって、死ぬ思いをさせられている者もいた。

 

ブーコー大人になる

 

ブーコーは成績は悪くなかったが、父親が工場の経営者だったので、ボクと同じ工業高校に入ったが、柔道部の顧問からの必死の勧誘から三年間逃げ続けた。

卒業後、こちらが上京したこともあってだんだんと疎遠になったが、ある日、なんの用事か忘れたが、電話をくれたことがあった。

たまたまそれに出られず、留守電が吹き込まれていた。

再生を押すと

「もしもし」

「ブーコーです」

「また、電話しま~す」

と言って切れた。

懐かしさとともに

「自分でブーコーっていうなよ!」

 

と突っ込まずにはいられなかった。

ちなみにブーコーは現在、激痩せし、超スリムです。

 

【会社でのマナー】会社で嫌われている人が言えないセリフはコレだ!

  その昔、エレベータに乗っていたら、同乗していた見ず知らずのおばさんが突然、  

 

「あの頃楽しかったよね?!」

 

  と声を掛けてきた。

 

  「え?!」

 

  と思わず声を出したら

 

 「や、だからあの頃さ・・・」

 

  と黄昏の表情をされて、一刻も早くエレベーターが目的階につくことをひたすらに念じていていたことがある。  

我勝ちに突然、声をかける人

 

年齢のせいもあると思うのだが、ある程度の年齢の人で、ちょっと気づかいの出来ない人が、 このように突然話しかけてくる傾向にあると思う。

相手の状況関係なく、突然話しかけてくる。

 そういう人は、職場や学校で、誰かを割と重要なことを話し合っていても、 突然割り込んできて

 

  「今日って何曜日~?!」

 

  とか

 

  「○○さんって今日出勤?!」

 

  と言ってくる。

 

わざわざ割り込んできて聞くことか?

 

だいたいそれくらい自分で調べろよという感じである。

  また、集中して仕事をしているときでも、遠くの席から

 「○○くーん!!」  

 

などと大きな声で話しかけてくる。

 

  「ちょっと来てー!」

 

  とか。

 

もうこっちの状況関係なし。

もう自分のことだけ! で行ってみると、わざわざこっちが行く理由もなく

 

  「おまえが来やがれ!」

 

  と思うことになる。

   

看守根性

 

こういう人は、用事もないのに人の会話に割り込んだり 集中していることをあえて妨げることに快感をおぼえたりしていて よくみると前が膨らんでいる。

(膨らんでません)  

こういう人が、飲食店などで店員に対して横柄な態度をとるんだろうと推測される。

喫茶店などでもなんだか知らないけど怒ったような声で

 

「コーヒー!!」

 

などとぶっきらぼうに言ってるんだろうな。

お互いが気持ちいいように

 

「コーヒーください」

と言えんか?

殺伐とした人生を送っているんだろうなあ。

まったく哀れなり。    

 

パソコン画面を凝視していると、ボーッとしているのか集中しているのか区別がつきにくいので、 普通の感覚なら

 

「もしかしたら集中しているのかもしれない」

と考えて行動するだが、こういう人々は

 

「どうせボーッとしてるんだろう」

 

と往々にして性悪説に基づいて生きている傾向にあるのでこのような行動に出てしまうのである。

 

今、声かけて大丈夫?文化

   

 

そういう人たちを今更立ち直らせることは困難なので、これを読んで共感してくださる方々に提唱したいのは、

 

〝今、声掛けて大丈夫?文化〟

である。

  急ぎのようがあるけど、その相手が誰かと話し合っているとき、

または パソコン画面を凝視していて、多忙なのかそうでないのか判断が難しいとき、 などに  

「今、声掛けて大丈夫?」

 

  これで行きませんか?

  気遣いの出来る人が言っているセリフ、それは

 

「今、声掛けて大丈夫?」

 

ってことにしようこうなったら。

(どうなったらだよ)

【いけないナイトプール】真似するとケガします!③

連行

 

静寂の世界から急に騒がしくなったこともあり、心臓もバクバクで、当ブログの読者は全員ご存知の教育テレビのばくさんのかばんの、ばくさんの登場シーン状態。

 

 

「バークバクバクバク~!」

 

(知りません)

 

パトカーから二名のポリスの方が降りてきた。

セキュリティ会社のおじさんがプールのカギを開け、ポリスの方から出てくるように指示される。

 

「手を挙げろ!」

「抵抗すると撃つぞ!」

 

などと言われるはずもなく

 

〝やれやれ〟

 

と言った感じで

 

「署まで同行願おう」

 

とのことでパトカーの後部座席に乗り込もうとすると

 

「ちょっと待って」

 

と言われて、ポリスの方が濡れている私の体で車が水浸しにならぬよう後部座席にビニールシートを敷いた。

私はその上に座り、ドアが閉まり、署に向けて連行されていったのであった。

 

 

事情聴取

 

署につくと、階段で二階へ上り、ドラマでみるよりは小綺麗な感じの取調室らしき部屋へ通された。

 

「では調書をとるから」

 

「はい」

 

「なんでプールに忍び込もうと思ったの?」

 

〝漫画を読んで〟

 

などと答えられるはずもなく、

 

「・・・暑かったので」

 

と答えると

 

「それだけか?」

 

と言うので

 

〝工業高校出身なもんで〟

〝青春を取り戻したかったもんで〟

 

などと答えられるはずもなく、

 

「・・・ダイエットしようと思って」

 

と答えると

 

「家で水風呂入って近所走れ!」

 

と当たり前のことを当たり前に叱られてしまった。

 

「最近は変な人間も多くて」

「プールに糞尿などを撒いたりする者もいる」

「お前はそんなことしてないな!?」

「してません」

「今、市長に連絡して起訴するかどうか確認するから」

 

と言って数十分待たされた。

 

待たされている間にポリスの方々も、ある程度私がそこまでのワルではないとわかると世間話をしてくれたりするようになった。

 

部屋に据え付けられている電話が鳴って、主に話し相手になってくれているポリスの方がソレに出る。

 

「市長は起訴しないそうだ」

 

という。

 

〝こんな夜更けまで市長も大変ですね〟

 

などと言えるはずもなく

 

「ありがとうございます」

 

と答えた。

 

 

 

調書完成

 

さらに数分後、さきほど聞かれた内容が活字になった調書がが机の上に置かれた。

その紙には

 

「私、岡村〇〇は、平成〇〇年、〇月〇日、〇時〇分頃」

 

「暑かったのと、ダイエットのため、深夜に市営のプールに忍び込み連行されました」

 

「深く反省しており」

 

「今後は、二度と繰り返しません」

 

などと書かれており、調書に〝暑かったのと〟などと言った通りに書かれていることがおかしかったが、それに署名するよう促され署名をし、釈放されたのであった。

ここ数年、ナイトプールが流行っているが、このような真似は決してしてはいけないのである。

【いけないナイトプール】真似するとケガします!②

深夜のプール

 

さて、いよいよ念願の深夜のプールである。

衝動的に潜り込んだため、もちろん水着などは持ってきていない。

衣服を脱いでプールサイド置く。

全裸になるとプールへと静かに入った。

とりあえず平泳ぎで15メートル程度、軽くクロールを2~3掻き、ちょっと潜水、けのび、などをしたらもうする事がない。

 

プールに入って5分も経っていない。

 

「せっかく手足を負傷してまで忍び込んだんだから」

「もうちょっと居ようかな」

 

とただ水に体を浮かせて黒柳徹子さんお得意のポーズをこのブログを読んでいる人は当たりまえにしっていると思うが
(知りません)
それをしていたら、遠くで何か光ったような気がした。

 

「すわっ!」

「ロボコップ!?」

 

と思って体を水中に沈め、鼻の穴から上だけを水面に出して音を立てぬようにプールの隅にゆっくりと移動。

水面に懐中電灯の光があっちへ行ったり、こっちへ行ったりしている。

 

「はやくどっか行けロボコップー!」

 

と思っていたら目の前がパッと明るくなり、
もろに懐中電灯で顔を照らされた形となった。

今思うと、向こうの人も怖かったに違いない。

 

「もはやこれまで!」

 

 

やってきたのはロボコップ?

 

とザバァと音を立ててプールサイドに上がると、懐中電灯を持っていたのはロボコップではなくセキュリティ会社のおじさんだった。

 

〝いやあ、どーもどーも〟

 

という感じでフリチンで頭を下げながら

 

〝まだまだ残暑が厳しいですな〟

 

といった風情で脱いだ衣服を持ち、

 

「もう出ますから」

 

と言い、とりあえず衣服をフェンスの向こうに投げようと思ったら、

 

ウーーーーーーーーーーーーーーーッ

        ウウーーーーーー!

ウーーーーーーーーーーーーーーーッ

        ウウーーーーーー!

 

とサイレンの音がして、パトランプパッカパカでパトカー登場。

 

〝これはこれは〟

〝ポリスのみなさんこんばんは〟

 

と、ひとまず心の中で挨拶をしたのである。

(つづく)