もくじ
桂歌丸と言えば〇〇だ!
桂歌丸と言えば何を思い出すだろうか?
「落語家」
とか
「笑点の司会者」
などと言う人が多いだろうが、もしもあなたが昭和生まれだとしたらこの様な連想をしたら失格である。
昭和生まれとしては、桂歌丸と言えば、ぜひ
「喉仏」
と答えて欲しい。
「え?喉仏?」
「生き仏の間違いではないか?」
などと言ってもらっては困る。
生き仏とは、この世にあらわれた仏のような人をさして言う言葉であり、桂歌丸は、長生きをしているが別に生き仏ではない。
落語界の大重鎮として、落語界の生き証人かもしれないし、生き字引かもしれないが、決して生き仏ではないのである。
そういった意味で、あくまで桂歌丸は、生き仏ではなく、喉仏なのである。
大喜利の回答直後のリアクションで、その人の性格がわかる
これは歌丸が笑点の司会と思っている者にはわかるはずがない。
先代の三遊亭円楽が笑点の司会であった当時、桂歌丸は回答者であった。
「え?笑点の司会は春風亭昇太じゃないの?」
なんて言う人はこの際、放っておく。
さて、笑点に限らず、大喜利の回答者には回答のあとの独特のリアクションがある。
で、そのリアクションにはその人の持つ隠しきれない性格があらわれてしまうのである。
IPPONグランプリでのバカリズムのリアクション
例えばIPPONグランプリというフジテレビの大喜利番組があるが、それに於いても同様で、回答者は己の回答を出したあと、それぞれ独特のリアクションをする。
IPPONグランプリの常連といえば、バカリズムであるが、バカリズムは回答のあと、目を細め、とりあえず目元だけ笑顔を残すというリアクションをする。
しかし決して心から笑っているのではなく、あくまでも自身の〝やや嫌われキャラ〟による回答への悪影響を緩和するために
『お願い!俺の性格は度外視して、純粋に回答だけで判断して!』
の思いを込めて目元だけはニッコリと笑ってみせるのだ。
しかしそんな願いもむなしく観客ほ反応が薄かった場合のバカリスムが、次の回答権を得るために、早押しスイッチをこれでもかち言わんばかりに連打しまくり、他の者が回答権を得ると舌打ちせんばかりの表情をする姿を見てバカリズムの心の闇を垣間見たことが、あたなにもあるはずだ。
IPPONグランプリでのアンタッチャブル柴田のリアクション
同じくIPPONグランプリでは、アンタッチャブルの柴田の回答のあとのリアクションが独特である。
柴田は回答を出し、思い切りスベり、観客の反応が薄いと
「あれー?」
と抜かし、あまつさえ
「ちょっと待ってー!」
などと立ち上がったりする。
リアクションとして、急に立ち上がったりするのはヤバい人間のすることである。
もしも笑点でこんなことをしたら大変である。
笑点でスベッたあとに
「ちょっと待ってー!」
なんて言ったら、山田隆夫に座布団から蹴り落されることになるからである。
って、別に大変なことでもないか。
ということで、大喜利の回答直後のリアクションで、バカリスムは心の闇が浮き彫りにされたが、柴田の場合もヤバい人間性が浮き彫りにされたのである。
というかアンタッチャブル柴田の場合、そもそも存在自体が闇なので仕方がないのであるが。
〝桂歌丸=喉仏〟の謎を解く
さて、薄々お気づきの方もおられると思うが、桂歌丸=喉仏とは、桂歌丸が大喜利の回答をしたあとのリアクションから来ているのである。
思い出して欲しい。
桂歌丸は笑点の大喜利回答者だったころ、回答を出したあと、カメラ目線で視聴者を真正面に見据えながら、喉仏を上下に激しく揺らすように動かしていたのである。
どれくらい揺らしていたかと言うと、口から喉仏が出そうなくらいに揺らしていたのである。
「桂歌丸の口の中に小さい桂歌丸をみた!」
などと言う人が居たような気がする。
(いません)
客が受けようが受けまいが、桂歌丸は喉仏を揺らし、微笑みを絶やさず、慈愛に満ちた表情の歌丸をみると、例え回答が面白くなかったとしても、その喉仏を見ているうちに
「この人がこんなに喉仏を揺らすんなら」
「俺たちもどうか笑ってやろうじゃねえか」
「そーだそーだー」
と、いつしか我々視聴者一同は、歌丸ワールドへ引きづりこまれていたものである。
アンタッチャブル柴田はこういう歌丸師匠の姿勢を見習ってほしい。
ということで桂歌丸は、落語家の前に喉仏なのである。
いや、喉仏ではないか。
つりばんど 岡村
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