【涙の桑野信義】田代のとばっちりと、桑野のことクワマンと呼ぶ人マジで0人説

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何がとばっちりかと言って

この世の中で誰がとばっちりを受けたかと言って、桑野信義ほどとばっちりを受けたものはいない。

どんなとばっちりを受けたかというと、田代まさしのとばっちりを受けたのである。

田代のとばっちりと、クワマンと呼ぶ人0人説とは?

田代まさしは現在、薬物依存症のリハビリ関連の活動中の元タレント。
1980年代初頭から高校時代の同級生、鈴木雅之や桑野信義と結成した音楽ユニット、シャネルズ(のちにラッツ&スターと改名)としてレコードデビュー。
1980年代後半からは音楽だけにとどまらず、タレントとして人気を博したが、2000年から2001年にかけて盗撮、覗き、薬物使用など数々の不祥事により事実上の芸能界引退した人物である。

今時の若者はご存知ないだろうが、1990年代、最初の不祥事まで田代まさしは「ダジャレの帝王」「小道具の天才」などと呼ばれ理由はわからぬが何故か人気が有り、あちこちの番組に引っ張りだこであった。

小道具の天才とは言っても、くまだまさしのように手作りな上、練習をし、芸が有り、意表をつくような手の込んだものではなく、ただただおもちゃ屋で買ってきたものをポケットから出す程度のものだったと記憶しているが。

で、田代がタレント活動を始め不祥事を起こすまでの間、田代と同じシャネルズに属しておった桑野信義は、田代まさしの相方的存在として田代とセット販売のような形でバラエティー番組に多数出演。

勢いに乗る田代まさしは、自らマーシーと名乗り(自ら名乗ったかは不明だが)、タレントショップ〝マーシーズ〟を原宿竹下通りなどで展開。
ノリに乗っておったので、すかさず桑野も

『田代まさしが、マーシーなら、桑野信義はクワマンだ』

と、桑野信義がなんでクワマンなのか根拠がない上、覚えにくいニックネームをつけ、結局誰一人クワマンなんて呼んでないにも関わらず、しつこくクワマンと名乗り続け

〝マーシー&クワマン〟

として抱き合わせ人間として『志村けんのたいじょうぶだぁ』はじめ『志村けんのバカ殿シリーズ』など数々のバラエティー番組に出演し、この世の春を謳歌しておった。

が、先述の通り、2000年を皮切りに田代まさし、人呼んでマーシーの相次ぐ不祥事発覚し謹慎の末、芸能界引退。

人呼ばすクワマンにとっては、コバンザメのそばからメインのサメが居なくなった形となり、仕事が激減。

桑野自身は何も悪いことをしていないのに、まるで桑野が盗撮したかっていうぐらいにテレビから姿を消したのである。

その時、桑野の頭の中では『志村けんのたいじょうぶだぁ』でのラストのゲームコーナー〝人間ルーレット〟で意味もなくグルグルと回されながら流れる

「ル~レットマァァァァァァン」

と言う悲鳴のような雄たけびが渦巻いていたという。

(渦巻いてません)

そのため、このこの世の中で誰がとばっちりを受けたかと言って、桑野信義ほど、とばっちりを受けたものはいないと言うのである。

まあ、とばっちりも受けたが、それまでおこぼれ的に良い目も見てきたのだろうから仕方がないか。

※画像はルーレットマン。なんで回される必要があるかは不明。

久々の桑野信義!

そんなこんなめっきりクワマン(日本で私ひとりくらいは、彼をクワマンと呼んでやることにする)を観なくなっていたのだが、先日、夜中にNHKを観ていたら久々のクワマン登場!

「おー、桑野元気だったかー?」

と懐かしさと安心とでテレビ画面に話しかけるようにみていたが、このクワマン、昔と違って元気がない。

やつれた感じである。

服装もぜんぜん落ち着いた感じであの頃のイケイケ感がない。

「これが元ミュージシャンか?」

というほど地味である。

というか、芸能界でもう一花咲かそうとでも言うのか、昔、田代と半ばコンビであったことを隠そうとするように、イメチェン激しく、しっとりとした感じで城跡などをめぐり、後について歩く出演者たちにその城についてとくとくと語っている。

「何を真面目ヅラして語っていやがる!」

「しらばっくれるんじゃねえ!」

「お前、マーシー&クワマンのクワマンだろーが!」

と、苦々しい思い。

※城について語る新制クワマン。

クワマンの隠れた努力

※イメチェンに成功したクワマン。

しかしよくよく考えてみれば、2000年マーシーのとばっちりにより干されたようになったクワマンは、どうした心境の変化か、それまでの派手な連日連夜六本木を飲み歩くチョイ悪オヤジキャラから一変、城跡などというジジイじみたものに興味を抱くようになり、不本意ながらできてしまった18年にも及ぶ空白の時間を、その城跡研究に費やした結果、こうして城跡を他の出演者に対して語れるほどとなり、欲望とかギラつきと言った毒素的なものが身体からスッカリと抜け、腑抜けたようになりつつも、

『これが本来の桑野信義だ!』

と今だからこそ、胸を張って言えるようになったのではないか?

『あの頃の田代まさしの抱き合わせじゃなくて』

『男一匹!これがクワマンの一世一代の晴れ舞台だ!』

と、心機一転巻き返しを図る様に、ある種清々しい気持ちで思っているのではないか?

と思い直すと、クワマンの努力に感動。

心がほっこりとし、うっすら涙が出た。

シミジミとその後もクワマンの城に対するウンチクを聞きながら、

「うんうん」

「そうかそうか」

「よく勉強したなクワマンよ」

などと声に出しながら観た。

で、最後のテロップを観ていたら城についていろいろ語っていたのはクワマンではなくて、千田嘉博とかいう日本の城郭考古学者であった。

どうりで城跡に詳しいわけだよ。

※この人、クワマンではありませんでした。

じゃあ、クワマンは?!

なるほど、クワマンがイメチェンしたんじゃなかったのか。

なるほど、なるほど。

なるほど、なるほど。

なるほど、なるほど………って!

じゃあ、桑野信義はいったいどこへ行ったんだ?

とばっちりを食った桑野はどこにいるんだ!

桑野の晴れ舞台はどこにあるんだ!?

誰か、桑野信義を知りませんかーッ!?

(知ってても報告無用)

 

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つりばんど 岡村

「健やかなるときも、病めるときもアホなことだけを書くことを誓いますか?」 はい、誓います。 1974年生まれ。愛知県出身、紆余曲折の末、新潟県在住。 詳細プロフィールはこちら

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